重箱のすみ

アイドルとの距離感の取り方は、いつまでたっても難しい

メンタルズタボロだった私がドリボを見に行った話

DREAM BOYS 2016、一ヶ月間本当にお疲れ様でした。全員ケガなく、事故なく、最後まで完走できて本当に良かった。毎公演全身全霊でぶつかっていくみんなの姿が、きっと多くの人の心に響いたと思います。月並みなことばだけど、頑張ってくれてありがとう。感動をありがとう。

さて、本当はこの30倍くらい書きたいことあるので早くブログを書きたいんですけど、時間がない&語彙力がない&そもそも書くのが遅いの三重苦で全く進んでいません。かなしい。

なので今日は、公演自体の感想ではなく、超個人的な話をお届けさせて頂きたいと思っております。公演そのものの感想は別に書きたいと思っています。ただの気持ち悪い自分語りですので(っていうか私のブログはたいていそうですが)、レポとか感想とかが読みたいんだよって方は他のところをあたっていただいた方が良いかと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

 

 

私、今回のドリボはFCも帝劇枠も一般も全部ダメで、協力してくれたお友達もダメで、もう諦めかけていました。今年は観られないかもしれないなぁって。そんな私の元に、ある日、カード枠で当選したチケットが届いたのでした。その日は、8/14の午後でした。午前1時にSMAP解散報道が出た、その日の午後でした。

その日全然寝られてなかったし、メンタルはズタボロだし。誰が悪いか知らないけど、こんな事態になってしまったことへの不満でいっぱいだし。チケットを手にすることができて嬉しかった一方で、私はこんな調子で見に行っていいのか?楽しめるのか?と不安になってしまって。

でもね、そのチケットを持って観劇した日、本っ当に楽しくてね。自分でもびっくりするくらい楽しくてね。キラキラ輝いてる3人の姿が、そして甘い千賀さんの笑顔が見られて本当に嬉しくて、ワクワクして。忘れてた。エンターテイメントって、本来、こういう気持ちにさせてくれるものじゃないのかって。

傷ついたこと、納得できないこと、許せないこと。挙げ始めればキリがなくて。そのうちに、誰のことも信じられなくなって。8/14から2週間くらいずっと、ひどいメンタルだった。

キスマイの頑張ってる姿を見る度に「何でこんなに頑張ってるの。意味ないんだよ。どうせいつか解散するのに」。

8月の終わり、シャラサマがオリコン1位をとれないかもしれないという事態になって、みんながCDを買い足した、通称「追いシャララ」or「シャラサマ狩り」。その動きを見て、「こんなに頑張ったって事務所の上層部に気に入られなかったら解散させられるのに」。そんな思いがどうしても出てきてしまう。(とか言いつつ、計7枚も買ってる私は本当に矛盾している)

今でもそういう思いが完全に消えたわけじゃない。でも、そういうもどかしさや遣る瀬無さとは別のところでね、今、輝いてる千賀さんを見ていたいって。今、いつか来る終わりを恐れて目を背けてしまったら、きっと後悔するって、なんか、思ったんだよね。傷ついたことも許せないこともたくさんあるし、スマをそういう状況に追い込んだ場所に所属している人のことを愛し続けられる自信がないと思ったのも本当のところだけど、やっぱり、作品で返してくれたから。すごく良かったから。色々な気持ちとは立て分けて、あなたのことを見ていきたいんだよね。

 

実は、私がドリボを楽しめるのか不安だったのには、もう一つ理由があって。

時系列的に言うと逆なんだけれど、ドリボの今年の会見(6月末)で、「今年はジャニーさんの提案で大幅にストーリーのラストを変える」ということが発表された。

ジャニーさんのことが嫌いなわけじゃないんですよ。決してそんな訳ではないんですけど、なんか最近すごく思うのが、私はどんなにジャニーズの歴史を勉強しても、感覚レベルで、ジャニーズエンターテイメントの本質というものを理解できる日は来ないんじゃないかなって。どんなに好きでも、どんなに勉強しても、私は彼らの作るものの本当の良さがわからないんじゃないかって。それなら私はもう行かないほうがいいのかもしれないって思ってしまって。

けれどそんな中、キスマイ3人はドリボ関連の雑誌で「お芝居の要素を大切にする」と何度も強調してくれた。ストーリーを大切に作っていきたいといってくれた。その言葉だけで、なんだかすっと楽になった。

歌重視、ダンス重視、演舞やパフォーマンス重視、ジャニーズエンターテイメント感重視、カッコいい自担が見れれば何でも良い……などなど、あらゆる要素があるだけに、あらゆる見に行く理由がある。その中で、「お芝居やストーリー重視」の人の存在もちゃんと理解して、認めてくれてるのがありがたくて。当たり前のことなんだけど。だって舞台なんだから、ストーリー重視なのは当たり前のことなんだけど。でも私は鈍感だから、言ってくれないと安心できない。言ってくれて嬉しい。こういう場面で、キスマイのバランス感覚の良さを改めて思い知りました。私みたいな人をちゃんと拾ってくれるありがたさ。

そして実際見に行ってみて、その3人の意志や決意がはっきりと感じられました。確かに悲しい終わりかただったけれど、その一方で静かでとても美しくて。そしてそこに至るまでの流れがさらに整理されて見やすくなっているから、その展開を自然に受け入れることが出来るように感じられたのでした。もちろんこのお話の主人公はユウタだけど、ケントやトシヤの行動や、そこに至るまでの感情もしっかりと描かれているから、3人がそれぞれ主役というか。当たり前だけど、一人ひとりが、それぞれの人生をちゃんと生きているっていうことがはっきり感じられて、いい意味で3人が対等に見えたんですよね。

「ストーリーが変わる」って聞いた時、去年せっかく3人が何度も話し合って作り上げてきたものが壊れるのが嫌だなって、そう思ってしまったのが正直なところ。けれど実際見てみると、今までの3人が積み重ねてきたものの上に今年のストーリーがあるって、そう感じられたのがとても嬉しかったです。

 

 

もしかしたら、どこかで気持ちが切れて、私が今年のドリボを見に行けなかったかもしれなかった可能性は十分にあって。でも、気持ちを切らさないで、メンタルズタボロの中でも行けてよかった、本当に。

最近あまりにも色々なことが多すぎて、感情がぐちゃぐちゃで、もう良く分からなくなっていたんだなぁきっと。本来、アイドルを好きでいるって、ワクワクとか、ドキドキとか、キラキラを楽しみに行くものだよなって、それを糧に自分の人生を頑張って、自分の人生を輝かせてくれるものだよなって、そんな当たり前のことを改めて実感させてくれた。

 

 

 

千賀さんはいつだって私が苦しい時にダイレクトな言葉をくれるよね。

私が小さいことで悩んでいた時にキスログで「俺はマイナスなことでもプラスなことでも考えてしまう。でも、そういう自分好きだからいいの。その方が人の気持ちがわかる人間でいられる気がするからさ」って言っていたよね。今でも私、自分のめんどくささに拍車がかかって嫌な時、この言葉を思い出すの。

年末にちょっとだけ担降りしそうになったときに、新年の年賀状にダイレクトに「年が明けても好きでいてね!」って書いてくれてたよね。

いや、わかってるんだ。私は根がネガティブなので、365日のうち350日くらいネガティブなので、どんな言葉でも基本響くんだ(笑)

でもね、8/14、メンタルがズタボロだった、その日その時に届いたチケットで、大事なことを改めて感じさせてもらったよ。
いつだって、もうダメだと思った時に、絶妙なタイミングで引き戻してくれるから、もう当分離れるのは無理かなと思っている。
ねぇ、千賀さん、

これを運命って言うのかな?

 

本当は、今だけが楽しければいいっていう考えは好きじゃないんだ。それが自分のことだけだったらいい。でも、アイドルを追いかけながら「今だけが楽しければいい」って言い、いい時だけをかじらせてもらって、調子が悪くなったら離れてしまうのは、アイドルを消費しているような気がして。消耗品のように扱って、人として扱えていないような気がして。だから、あなたがどうなっても、事務所がどうなっても、見続けていける、支えていける覚悟があるくらいじゃないと、ファンをやりたくないんだ、本当は。

今のところの私には、そこまでの覚悟もなくて、っていうかメンタルがズタボロなのでいつまでこんな熱量を保てるのかも自分でもわからなくて、

それでも、今は今しかないから、今のあなたのことを見ていたい。

 

心が揺れても今は振り向かない。

 

『Kis-My-Ft2 楽曲大賞2016』に投票してみました!

Kis-My-Ft2楽曲大賞2016

1位:ドキドキでYEEEAAAHHH

『笑顔僕から君へと届けるよ』。アイドルだったら当たり前のことかもしれない、けれどこの当たり前のことを半永久的に続けるのは、本当に大変なことだ。それを承知の上で、彼らはこのシンプルなことを揺るぎなく誓ってくれたのだ。最高だ。キラキラしててみんなで盛り上がれるのに、祭りが終わる直前の花火のような、この曲が終わったら夢から醒めてしまうような。そんな、ちょっと痛さを感じる切なさがクセになる曲。

 

2位:I Scream Night

楽しい時間にいつか終わりが来ることはみんなわかっていて、でもそれに気がつかない振りして歌い踊る。 「終わらせたくない」と言いつつ、終わらせないことはできないから、せめて最高の終わりにするために歌い騒ぐ。アゲアゲな曲調の中に、どうにも抗うことのできない切なさが浮かび上がってくる名曲。

 

3位:ツバサ

シンプルで真っ直ぐな応援歌だけど、上手くいっている時だけを歌っている曲ではない。苦労や挫折を知っているキスマイだからこそ、曲に込められたメッセージがダイレクトに伝わってくる。元々素敵な曲ですが、彼らが歌うことによって一層良さが引き立つと思います。

 

4位:Kis-My-Calling!

ノリがよくて、程よくチャラくて。みんなで盛り上がれる曲だけれど、「人生の意味なんてのは(未来のコトなんてのは)考えたことないけど」というフレーズが差し込まれていることによって、ファンの前で笑顔を見せてくれる彼らにも、ふと不安になる時もあるかもしれないと感じた。でも、そういう時に、「みんなに出会えたからさ!」って言っているように、ファンという存在が支えになってくれたら嬉しいなって思う。

 

 5位:Love is you

とにもかくにも曲調が大好き。「愛の魔法」とか「愛が世界を救う」と言いつつ、歌詞でも曲調でも愛を貫く難しさを表現している。きっとこの2人は今まで様々な困難にぶち当たってきて、うまくいくことばかりではなくて、それでも愛の力を信じている(というストーリーを勝手に作り上げている)。愛の難しさや苦しさを痛いほど感じているのに、それでも人は愛から逃れることはできないんだな。美しく切なく大好きな曲です。

 

担当アンケート:千賀健永

 

 

あー、5曲選ぶの難しかったー!!

私という人間は本当に壊滅的に計画性が無いので、投票締切日の夜まで「どーしよっかなー」などとのんきに過ごしており、直前に焦り出し、結果投票したのは締め切り2分前(笑)。あまりにも時間がなかったため、4位と5位はコメントが書けなくて、曲名だけで投票しました。もったいないよなー、Love is youに対してこんなに熱い気持ちがあるのになぁ(笑)

皆様同じだと思いますが、純粋に楽曲の好みだけで選ぶのか、パフォーマンスの良さで選ぶのか、それともその曲に込められたストーリー込みで選ぶのかっていうのが本当に難しいですよね。私は悩んだのですが今回は、できるだけシンプルに楽曲の好みだけで選んでみました。その結果、エタマイとかブラホワ系の、ガシガシギラギラ踊る花火大会的な曲が一曲もなくなってしまった!これやばいな、キスマイファンらしくないかもしれない(笑)。

ただ、選ぶ基準というのは自分の中ではハッキリしていて、それは『明るい曲にしろバラード調の曲にしろ、<切なさ>を感じる曲が好き』ということなんです。だから、コメントにもバカみたいに「切なさ」というワードを多用しております。深刻な語彙力不足(笑)。

世の中は上手くいかないこと、苦しいこと、それでも乗り越えていかなければいけないことがたくさんある。自分の力だけではどうにもならない状況にぶつかって、楽しい時間は今だけで。そんな切なさを、忘れたフリして騒ぐのか、笑顔でクリアしていくのか、その苦しさを真正面から受け止めていくのか……。

<切なさ>をどう乗り越えていくのか。選んだ5曲は一見バラバラですが、多様な方面から、そのアプローチをしている曲のように思っています。

……でも、色々言いつつも、「キスマイが歌うからこそこの曲が引き立つ」とか言ってる時点で、楽曲じゃなくてストーリー込みで選択してますよね(笑)。だからホント支離滅裂で申し訳ないんですが、ただやっぱり、元々の楽曲の良さに、苦労や挫折を知っている彼らが歌っているからこそ、色がついて、説得力が生まれて、さらに響く曲になるのではないかなと思うのでした。

 

2位のISNのコメントで書きましたが、楽しい時間というものは永遠には続かなくて、そしてみんなもそれをわかっている。だからこそこの一瞬一瞬が、もう戻って来ないこの時間が、より一層輝きを増す。

私だって今大好きだけど、この熱量がいつまで続くかなんてわからないし、

彼らは本当に頑張っているけれど、いつか何かの大きな力によって突然歴史が終わらせられてしまう可能性だってある。

この世に、永遠なんてないよ。

それをみんなわかっているからこそ、<切なさ>を含んだ楽曲が、より一層輝きを増す。

これからも、彼らがどうやって切なさと向き合っていくのか、見ていきたいです。

 

 

しかしこんな基準で選んでいる人はほとんどいないだろう(笑)

なので結果発表とっても楽しみにしています!

 

 

 

(多分未だにこれが検索経由でこちらにいらした方の人気記事トップ↓)

mgmcnlife.hatenablog.com

 

私は彼らの、何が好きなのか? ― 『I SCREAM』 超・個人的な感想―

今年のKis-My-Ft2の4大ドームツアー『I SCREAM』、全日程無事完走、本当にお疲れ様でした!

今回私は、本当にたくさんの方にご協力頂き、大阪初日・2日目、そして東京4日間の計6公演を見させて頂きました。そこでいろいろと感じたことがあったので、それをつらつら書いていきたいと思っています。セトリや演出の詳細などには触れず、出来るだけネタバレなしで書いていきたいと思っていますが、DVDの発売を待ちたい方、ご自分が見る前に他の人の感想に触れるのが嫌な方はご注意ください。

あと…これは大変言いづらいのですが、今回のツアーが「大好き!全て好き!大絶賛!」というタイプの方は、お読み頂かないほうが良いかもしれません。批判ではないのですが、あまり全肯定している内容にはなっていないので…。ご自身で感じたことを大切にして頂きたいなと思いまして。けれどもちろん、最高に楽しかったし、メンバーのパフォーマンスは素晴らしかったです。彼らのセンスや努力を否定している訳では全くありません。その上で、色々と感じるところがあったということをご理解頂けると幸いです。加えて、私はキスマイのライブに行ったことがあるのは去年の『KIS-MY-WORLD』だけなので、基本的に比較対象がそれだけになってしまっています。また、便宜上「昔からのファン」とか「新規」とかいう言葉をたくさん使っていますけれども、当然、新規の方が全員同じ感想を抱いている訳はなく、あくまでこういう傾向なんじゃないかなっていうことを書いているだけですので、当てはまらない場合も多々あるかとは思いますがお許し頂けると幸いです。そして何より、私とは違う感想、違うご意見をお持ちの方もたくさんいらっしゃると思いますが、そういう方のご意見を否定するつもりで書いてる訳では一切、一切ありません。あくまでも、いちファン、いち新規、いちスマキス好きの意見ですので、「こういう風に感じた人もいるんだね~」程度に捉えて頂けると幸いです。

……よし、予防線はいーっぱい張ったぞ!ここで飽きてこの先に進めない人もいるに違いない!!(笑)

毎度毎度、言い訳がましい前置きが長すぎてすみません(笑)

 

 

7月1日。私は大阪に向かっていた。

私がキスマイの現場に行ったのは、去年9/20のKIS-MY-WORLD東京最終公演以来だった。DREAM BOYSはその前に入っていたし、WORLDの名古屋追加公演は、どうしても仕事が休めなくて見送ってしまった。それが本当に残念で、未だに引きずっていて。それに、今年の1月からの諸々で、精神的にだいぶ疲弊してしまっていて。色んな情報に不安をかられてしまう自分がいて、そういう真偽不明の見えないものより、目の前にある彼らの姿を信じたいって思った。自分の目で見て、自分の心で感じたことが全てだ。そこによくわからない第三者の噂話はいらない。だから、少しでも早く会いたかった。

そんな訳で、今回はどうしても初日に行きたくて、無理なスケジュールの遠征を強行してしまった。昼過ぎまで仕事して、職場を飛び出して最寄の駅に走る。ちょっとでも電車が遅れたら開演に間に合わないかもしれない。新幹線に乗れるまでドキドキで、落ち着かなくて、電車の中でも無意味に立っていた。もうこんなスケジュール二度と組まない(笑)

無事にたどり着いて京セラドームの中に入ると、そこには9ヶ月間ずっと待ち続けていた夢の世界が広がっていた。会場のフロアの作りは、メインステージから縦の花道が二本斜めにのびていて、ライブのタイトル通りアイスクリームを表現したもの。きらびやかな照明、オープニングのスクリ~マ~ズちゃんたちの可愛い注意事項。テンションは最高潮だった。

……なんだけれども。

 

初日公演終演後、なんとも言えないもやもやでいっぱいになった。そのもやもやの正体がなんなのか、その時点では上手く整理できなかった。楽しいコンサートだったのは間違いない。メンバーが最高のパフォーマンスをしてくれたのは間違いない。それなのに、満足しきれなかった自分がいた。なぜだろう。色々要因はあると思うので一つずつ書きだしていこうと思います。

一点目に、アルバム発売時に打ち出していた、ポップな雰囲気とのギャップっていうのがあるんだと思う。今回、アルバムの「I SCREAM」のロゴもすごくポップで、カラフルでぷくぷくしていてかわいいし、公式キャラクターのスクリ~マ~ズちゃん達も、アルバムのパッケージやスタッフブログなどに登場してきて、ライブが始まる前からじわじわと愛しさが増していた。けれども、実際ライブが始まってみたら、今回はかなり硬派な印象で。大喜利もないし、転換VTRもない。私はせっかくスクリ~マ~ズちゃんを作って、こんなに前面に押し出しているんだから、メンバーがスクリ~マ~ズちゃんと遊ぶVTRくらいはあると思っていた。さらに、衣装も、アルバムのジャケ写のようなカラフルな感じが少なくて、なんて言うんだろうな、やっぱり、「硬派」っていう言葉が一番しっくりくる。今回はかなり「可愛いキスマイ」のという要素が少なかった印象だった。

二点目、意外と、声出せる曲が少なかったっていうこと。これは本当に個人的な事情なんだけれども、私はもうどうしてもメンバーが登場しても、近くに来ても、キャーキャー言うことが出来なくて。黙って双眼鏡を構えてしまう。楽しんでない訳じゃないんですよ。だけど、どうしても気持ちが引いてしまう。声が出せない。だから、逆に、曲中に「ここでC&Rして!」って決まっている曲の方が好きなんですよね。去年だったら、序盤にエビバデ、中盤にラキセ、アゲてくぜ!、ドキYEAH、アンコールにキスコー。けれど今回は、そういう曲は結構少なくて、声が出しづらかったという印象。だから、参加するというより、見ている時間が多かった気がするんですよね。

で、これは三点目にも繋がるんだけど、「ショー」的な要素が強いなということ。和太鼓パフォーマンスは本当にかっこよくて、いいものを見せて頂いたなって思ってるんだけど、参加型ではないかなぁって思ったのが正直なところ。私は別に、そんなに参加したいって思っている訳ではなくて、どちらかというと自分のスタンスは「鑑賞」だから、ショー的な要素が強いのは自分の好みに合ってる方ではあると思うんだけど、去年のを一回体感してしまうと物足りなさが出てきてしまうのだった。

最後四点目。これはもう感覚の話なのですが、今回のコンサートは「ジャニーズの文脈」を知っている人の方が楽しめたんじゃないかなぁ、ということ。「ジャニーズの文脈」という曖昧な言葉を使って申し訳ないんだけれど、私としてはそう感じた。

何をもって「ジャニーズらしい」とするのかというのは難しくて、私自身も自分で書いているくせによくわかってないのですが。今回で言うと、例えば、セトリの曲順。前回のWORLDは、比較的似た系統の曲をブロックごとに集めていて、「このブロックはかわいい系」「ここはガシガシ踊る系」「みんなで盛り上がれる系」のように、テーマが素人目にもわかりやすかった印象だった。けれど今回は、とにかく曲のテンションの落差が激しい。ノリノリの曲から急にバラード。ガシガシ踊る系の曲から急にかわいい系。まるでジェットコースターのような展開の速さだった。で、その展開の速さが、まるでドリボのようだなって思ったのだった。去年一回しか見ていないくせに、「ドリボのようだな」なんて偉そうなことを言える立場ではないんだけれども、本当に中盤、初日のシャラサマのあたりで「なんかこれはドリボだな」ってすごく思ったんですよね。そしたら、そこから和太鼓パフォーマンスに繋がって行ったので、あぁ、やっぱり私の感覚は間違っていないかもしれないと。

今回北山さんがやりたかったのはきっと、新たな挑戦というより、原点回帰だ。伝統的なジャニーズ文化に乗っ取っている様式美のようなもの。だから、少々穿った見方をすれば……新規が試されているのかもしれないと思った。僕らは本当はこういうことがやりたいけど、これについてこられるのかな?って、言われているような気がしてしまったのだ。

何となくだけれど、もう初日のライブ中に、ライブ見ている最中に、おそらく今回は昔からのファンの方にとってはかなり満足する内容になっているだろうなっていうことは予想できていた。終演後、実際そういう評判のツイートがたくさん流れてきていた。でも、新規で、特に新規の中でもより最近ファンになった人達にとっては、少々厳しい内容だなとも思っていた。「新規」と一言で言っても、その範囲は様々で。おそらくその言葉は、「デビュー後にファンになった人」という意味で使われることが思うんだけれど、もうデビューから5年経っているし、新規の中にも幅がある。だから、新規と言っても、デビュー後すぐにファンになった人達は、もしジャニーズ文化初心者だったとしても、もう何年かコンサートを見てきてキスマイに育ててきてもらってるんだろうなって。だからこそ今年、こういう趣向の違うことをやっても、ついて行ける下地があるんだろうなって思った。けれど、私はまだまだで。ベタなこと言うけど、やっぱり、「テレビで見ているキスマイが目の前にいる」感をもう少し味わいたかった。ベタなこと言うけど、やっぱり、エビバデとかしははとかを踊ってるところを見たかった。けれどもう、キスマイファン全体の層から見たら、こういう人の方が少数派なんだろうなとはわかってる。

だから今回は、「今までアイドルのコンサートなんて行ったことないし、テレビでキスマイのことを見ただけなんだけどライブに行ってみたい!」という、アイドルのコンサート未体験の方達は誘いづらいなぁと思ってしまったのが正直なところ。逆に、キスマイはあまり見たことなくても、ジャニーズの他G担の人なら楽しむことができたんじゃないかな。

……ライブ中、そしてライブ直後に、ここまで考えてしまう私、本当に気持ち悪いよね(笑) 

 

それで、この事態の何がショックだったかというと、エンドロールに思いっきり、

[Producer JURIE.K]

って書いてあるのを見てしまったからというのがあるんだと思う。

WORLDは、ガシガシ踊る系の曲はもちろんのこと、かわいい系、声出せる系、大喜利、転換VTR、近くに来てくれるフライング……様々な要素があって、総合エンターテイメントのような印象だった。去年見てる当時は全然気付かなかったんだけど、今思えば、かなり「テレビでのキスマイ」が好きな人にわかりやすいように、だいぶ寄せてくれてたんだろうなぁ。対して、ジャニーズの伝統的文化に回帰する「ショー」的要素が強い印象だった今回のコンサート。 飯島班からジュリー班に移動したタイミングだから、こういうことが出来たのかな……?

多分、そうではなくて、その時々でやりたいことが違ったり、今年と同じようなことを去年やろうと思ってもできるもんではなかったんだろうとは思う。でも、どうしたってタイミングが悪いというか、そう見えてしまうよね。そして、おそらく多くの人にとっては今年の方が楽しめただろうから、これから「管轄が変わって本当によかったね」っていう言葉の波が押し寄せて来るんだろうなって思うとそれが本当につらかった。

加えて、最近、宮田さんが10000字インタビューでも「全員の意見を取り入れすぎてしまうと、何を表現したかったのかわからなくなってしまう。北山さんは自分なりのやり方を模索している」と語っていたり、今年のパンフレットでも二階堂さんが「北山さんは時として憎まれ役になってしまう」*1的なことを言っていたり。私はそれを読んで、そうだよなぁ、色々あるよなぁ、引っ張っていく人は大変だよなぁなんて思っていたんだけど、まさか自分がその厳しいことを言う立場になってしまうなんて。今回のコンサートで、私みたいな意見が来るかもしれないということをわかっていたんだろうなぁと思ったり。

 

私はずっと、コンサートに行く時は、かっこいいキスマイを見に行きたいって思っていた。本人達も「テレビのバラエティとは違う俺達」「カッコつけられるのは一年のうちここだけ」みたいなことを何度も言っていたし、私自身もそれを楽しみにしているつもりだった。それなのに、初日が終わってこの気持ちはなんだろう。カッコいいキスマイがいっぱい見られて、好きだなって思うポイントはたくさんあったはずなのに、この気持ちはなんだろう。

私は彼らの、何が好きなんだろう。

今回、去年とはまた違った挑戦をしているんだったら、それを応援するべきなんじゃないのか。こんなにカッコイイパフォーマンスを見せてくれたのに、それが好みではないんだったら、それはもう離れるべきってことなんじゃないのか。

そんな気持ちに追い打ちをかけてきたのが、7/1の夜に更新された、キスマイの新しいプロフィール写真だった。

 

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カッコイイんだけど、カッコイイんだけど、申し訳ないけど、マジで好みじゃない!!(笑)←←

せっかく、こんな個性大爆発集団の7人なのに、それぞれのキャラクターが見えてくる写真じゃない。親しみやすさが感じられない。没個性。もったいない。クールでオシャレでカッコイイのはわかってるよ、でも、マジで、マジで好みじゃn(←しつこい)

 

多分、私の中には二つの自分がいて。カッコイイキスマイが見たいし、迫力に圧倒されたいし、突き放されたいし。そういうところを期待して行っている。でもその一方で、どんな人にも愛される、どんな立場の人が見に行っても親しみを感じることが出来る、つまり、今までジャニーズ文化に親しみのない一般層にリーチできるKis-My-Ft2の姿が好きっていう気持ちもあるのだ。だから、その二つ目のところが、あまり実感できなかったっていうのがあったんだと思う。

そしてその、「ジャニーズに親しみのない一般層にリーチできる」というのはやっぱり、飯島班の特徴なんだろうなと感じるのだ。もちろん飯島班の売り出し方はいいところばかりではないし、私だって全てを肯定するつもりはない。SMAPとキスマイが好きだけれど、わざわざ『飯島班だから好きになった訳じゃなくて、好きになった人がたまたま飯島班』というのを自分のスローガンにしていたくらいだ。 けれど、もしかしたらそうでもなかったのか…?などと思ってしまい。私はいわゆる派閥問題で、SMAPファンとして色々憤ることはあっても、キスマイファンとして大きな影響を受けたと感じることはあまりなかった。大きなことは、namcoのタイアップが中途半端な形で突然終わってしまったこと、北山さんのラジオ「ナニキタ」が終わってしまったこと、キスミントの契約が終わってしまったことだけど、普段のレギュラー番組の雰囲気は相変わらずだったので、安心して見ていられるところがあった。それはもちろん、本人達や現場のスタッフさん達がそう感じさせないように、見えないところですごく努力してくれていたんだと思うんだけれど。だから、その問題がここで、こんなに、ずっしり来るとは思っていなかった……。

私はずっと、『Kis-My-Ft2』が好きなのではなくて、「カッコ悪いところも上手くいかないところもさらけだして、けれどだからこそ親しみやすさが生まれて、ジャニーズに興味がなかった老若男女を取り込んで、国民的アイドルを目指すことができる」という『Kis-My-Ft2のストーリー』が好きだっただけなのかもしれない。

 飯島班のKis-My-Ft2しか愛せないのかもしれない。

こんなに好きなのに、これからの彼らが進む方向が愛せないのかもしれない。

私は自分がそんなことを思うと思っていなかったから、自分がそう思ってしまったこと自体にひどく動揺して、その事実を受け入れられなくて。

9ヶ月ずっと楽しみにしていたのに、私は何をしに大阪へ来たんだろうって。

大阪初日が終わった後、別で入っていたNEWS&関ジュ担のお友達*2と合流して、飲みに行って、申し訳ないなと思いながらもその子にずっとこんな感じの話を聞いてもらって*3。青りんごサワー*4*5で乾杯して、日付が変わるまで飲んで。彼女と別れて、ホテルの最寄りの駅について、深夜1時過ぎに*6スーツケース*7をガラガラ引きずりながら15分くらい歩いて*8ホテルに向かった*9。その間もずっと考えていた。

私は彼らの、何が好きなんだろう。

私、何をしに大阪に来たんだろう。

 

 

翌日。私は、こんなメンタルでいいのかなって思いながらも、2日目の公演を見るために京セラドームへ向かった。 だけど、その不安は無用だった。 演出やセトリが大きく変わった訳でもないのに、なんだかびっくりするくらい楽しかった。

その要因は自分でもあまり確信が持てないんだけど、一つは、単純に、一回入らせてもらったから今回のコンサートの楽しみ方がわかったっていうのがあるのかもしれない。前半のメガ☆ラブの時に、ここで声を出さないと後半かなり声出しできるところが少なくなるっていうことはわかっていたので、めっちゃ声出してみたり(しかしアラサーがLOVEラブって言うのは精神的につらかった・笑)。曲調が激しく変わるジェットコースターのようなセトリにもだいぶ慣れてきた。

そしてもう一つは、彼らが、今までやってきたことを捨てるわけではないっていうのを感じられたからかなと思う。

細かいところなんだけど、初日はRe:が終わって、アンコールの1曲目で舞祭組コーナーになり、「やっちゃった!!」を披露してくれた。2日目からは、それが中盤になり、北山さんのソロの前になった。そうすることによって、曲終わりの舞祭組と、これからソロをやる北山さんとの絡みのパートが出来る。絡み自体はそんなに長くないんだけど、舞祭組4人で「北山がキタキタ!」とか「ギターでこの曲弾いてよ!」とかダル絡みをして(笑)、北山さんが「俺の時間なの!!!」って怒るところとか、なんか可愛くて。初日は、ジグザグLOVE終わりのSnow manが、センステからメインステに向かって「北山さ~ん♪」って甘えに行っていて、北山さんが「なんだよ~」と言ったりして。それもそれで貴重で可愛らしかったんだけれども、ちょっとでもメンバー同士が絡む所を増やしてくれたっていうところで、「テレビ的」なキスマイが好きな人達にも響くピースを大切にしてくれているっていうことも感じられた。

当たり前だけど、自問しておいてなんなんだけど、「キスマイが好きなのか、キスマイの作るストーリーが好きなのか」なんて、不毛な問いだよね。彼ら自身と、彼らの作って来たストーリーとは切り離せるものではない。だからこそ、彼らがこれからどういうストーリーを作っていくのか、見ていきたいんだよね。昔からジャニオタの人達も、ジャニーズ新規の人達も、双方にバランスをとりながら満足させてくれるような世界をどうやって作っていくか、見ていきたいんだよね。もしかしたら、ジャニーズ文化の基礎知識がない私は、彼らが表現したい世界が100%理解できていないのかもしれない。表層的なところだけしか見れてないのかもしれない。それでも楽しんでいいかなぁ。スキって言っていいかなぁ。

そんなことを思いながら、気付けば気持ちが抑えられなくなって、東京4日間、我を忘れて彼らを追いかけてしまいましたとさ(笑)←

 

私はKis-My-Ft2の何が好きなのか。

カッコ悪いところも上手くいかないところもさらけだして、親しみやすさが生まれて、ジャニーズに興味がなかった老若男女を取り込んで、国民的アイドルを目指しているけれども、ジャニオタか一般層かという二択をとるのではなく、双方を満足させようと努力する姿勢、です。

さらっと書いてしまったけれど、これは本当に大変なことだと思うし、この過程では予想もできなかった困難なことがたくさん出てくると思うし。けれど、それを実現させていく軌跡を見ていきたいなって思ってるんだ。

正直、これからのキスマイについて行けるかどうか自信がないっていうのも本当のところで、未来のことはどんな誰も絶対なんてありえないって思ってて、だけど、今、大好きなのは本当なんだ。相反すること言ってるのはわかってるけど、ついていけるか自信がなくても、今大好きなのは本当なんだ。

飯島班だから好きになったわけじゃなくて、好きになった人がたまたま飯島班だったんだけど、それでも飯島班のキスマイが好きだったし、だからこれから好きでいられるかどうかわかんないし、

それでも、それでも、今大好きなのは本当なんだ。

 

 

今回のツアーの最後、I Scream Nightで 花火と光の中でびしょ濡れになりながら踊る7人の姿を見て、間違いなく、私がこれからの人生で「2016年の夏」と聞いて一番に思い出すのは、この景色だなぁと思った。

楽しさも、笑いも、ドキドキも、ときめきも、苦しさも、もどかしい気持ちも、個人的な葛藤も、

全部全部包み込んで、終わらせたくない夏が終わっていった。

 

*1:全文引用するのはあまり良くないと思うのでだいぶニュアンスで書いています

*2:彼女は私がキスマイにハマってしまう前から別ルートでのお友達でした

*3:こんな話に付き合ってくれるなんて本当に感謝

*4:自担カラーだからね

*5:実際には緑だったけど

*6:知らない地をこんな時間に一人で歩くなんて危ないよね

*7:1泊2日なのにスーツケース持っていかなくてもよかったなって途中で気付いた

*8:意外と遠かった

*9:っていうか私、このどうでもいい個人的な話ばかりのパートに文字数割きすぎじゃない?

これから私、どうやって生きていこうかな

はぁ。

これから私、どうやって生きていこうかなぁ。

 

以下、何の結論もなく、だらだら書きますね。

13日の夜、21時くらいでしたっけ。最初にサイゾーが「SMAP、明日14日に「解散」発表! 歴史に幕を下ろす」ってタイトルで、明日のスポーツ紙はみんなこの話題だぞっていうことを先に示して。そして、それから慎吾のスマステ生出演が終わった直後、14日の午前1時にスポーツ紙が一斉に発表。っていうか、外野の客観的な意見ですけど、せっかく情報統制してても、サイゾーにバレちゃって先に発表されちゃうなんて、普通にねぇ、恥ずかしいねぇ。

最初にサイゾーの一報が入って来た時は、信じてない人が大勢だったと思う。確かに、いつもの私だったら「またか~今度はなに~?」って感じだったと思うんだけれども、今回は信じさせられてしまう条件がそろっていた。それは、サイゾーの独自記事や憶測記事ではなく、明日他のメディアにこの情報が載るということだったからというのが一つ。そしてもう一つは、先週、週刊文春に載った、飯島さんの独占インタビューを読んでしまったからだった。

インタビューの内容自体は、特に衝撃的な新事実が載っているというわけでもなかった。文春の記者も大したことないなと思ってしまったのだが、そちらはとりあえず飯島さんのコメントが取れればよかったのだろう。逆に飯島さんも、一部のファンからは文春のインタビューに答えたことで余計な燃料を与えてしまったんじゃないか、と懸念されていたけれども、とりあえずこの辺りで一回はインタビューに答えておかないと、また記者からしつこく追い回されることになっていただろうから、仕方がなかったんじゃないかな。

飯島さんは終始冷静に語り、27時間テレビに出演していた中居のこともテレビで見ていたことなどを話した。けれども、一点だけ。文春の記者が、SMAPの不仲説について訊くと、その時だけは涙を流して「私からは何も言えないです」と言ったというのだ。

これがなかなかなダメージだった。それまで、SMAPの不仲説が出ていても「はいはい」と軽く受け流し、最近慎吾がコンサートなどを拒否しているなどと報じられた『香取の乱』の時にも「香取の乱www新しいキャッチフレーズ誕生したwwwww』のように結構面白がってしまっていた。だから、飯島さんが明確に否定しなかった時に、初めて、これは本当に大変な事態になっているのかもしれないって思った。それが、8/5くらいだったかなぁ。

なので、「解散」という報道がされた時に、「いやだ」とか「なんで」というよりも「本当にこうなってしまったのか」っていう気持ちが大きかったなぁ。この道は、この選択肢は、きっと前からあって、けれど、ギリギリのところでこちらを選ばずに来られると思っていた。それが少しの違いでこちらの道へ来てしまった。今でも、SMAPが解散を選ばなくてもいいルートが、パラレルワールドが、存在するような気がしてならない。

 

でもね、「本当にこうなってしまったのか」とは言ったけれど、納得して受け入れている訳ではないんだよ。各種報道には疑問が残る所ばかりだよ。 

ジャニーズ事務所が発表した公式文書には、「一部のメンバーが嫌だって言ったから解散します。私達は説得を頑張ったんですよ」っていう言い訳が長々と書かれていた。わかった、あなた達の言い分はわかったよ。でもさ、そもそも、一部のメンバーがもう活動を続けられないとまで思ったことの発端は、あなた方にあったんじゃありませんか。そもそもファンは、1月から、何が起こっているのかさっぱりわかっていないんです。もし、そちらに言いたいことがあるなら、そこから説明してくれませんか。どうして飯島さんは辞めることになったのか。それによってSMAPにどういう影響があったのか。なぜSMAPは謝らなければいけなかったのか。そこからです。

「一部のメンバーが嫌だって言ったから」じゃないですよ。こちらとしては、SMAPの育ての親を追放しておいて、メンバーのモチベーションを奪っておいて、その上さらに休業か解散かっていう残酷な決断を迫っておいて、「本人のやる気がないからしょうがない……」って言ってるように見えるんですよ。あなた達のせいだよ。

スポーツ紙や週刊誌の記者も適当なことばかり言っている。スポニチの芸能部長は「今までのグループの解散と違うところは、今までは本人達の問題だったけれども、今回は事務所のトップと元マネージャーの確執から生まれた悲劇だ」みたいなことを言っていた。FRIDAYは「一度は日常を取り戻したSMAPだったが、結局5人の関係は修復されず、解散へと突き進むことになった。国民的アイドルの最後としてはあまりにも悲しい幕引きだ」なんて書いている。

……いや、何を他人事みたいに言ってるの?自分達がSMAPを追い詰めてきた当事者のくせに、何言ってるの?あんた達のせいだよ。いじめの結果だよ。酷い例えで申し訳ないけど、いじめをしていた人間が、いじめていた相手が自殺してしまった時に「まさか死ぬとは思わなかった」って言ってるのと同じだよ。この件の問題の本質を追究しようとするジャーナリズム精神など欠片も感じられず、今まで散々、面白おかしく煽っておいて、「悲劇的だ」「悲しい」ってさ、何を言ってるの。

お前らのせいだ。

 

世間的には、今回のことはどう捉えられているんだろうねえ。Yahooニュースのコメント欄とかを見ていると、「これでよかったんじゃない」とか「40歳を超えたら自分の好きなことをやらせてあげればいいのに」みたいな意見もある。

確かにそういう意見もわかる。でも、それは、SMAP本人が考えて、納得して、決断した結果ならという前提だ。今回はどうしても、これはメンバーの本心なのだろうかっていう疑問が出てきてしまう。彼らはこれまでずっと、SMAPが当たり前のように続く未来を語ってくれていた。もちろんそれは当たり前なんかではなく、努力の積み重ねで、でも彼らにはそれを引き受けてくれる覚悟があった。つらい時、苦しい時、人生に疲れた時、いつも笑顔で居てくれる彼らが、どれだけの覚悟でそこにいてくれたことか。だから、こんな終わり方になってしまうのが本当に残念で仕方ないんだ。

例え解散が本当に本人達の意志だったとしても、誰よりもファンのことを考えてくれて、特に震災後にたくさんの人と触れ合うことでその土地土地の人達がどれだけ笑顔になったのかを知っている彼らが、最後にコンサートもできない状況ってどんななのかな。誰よりもファンに会いたいって思ってくれてるはずだと思うんだけどな。

もし本当に終わってしまうとしても、こんな終わり方はやっぱり嫌だな。

 

 

どうしたらいいんだろうね。どうするべきなんだろうね。

なんかね、もうわかんなくなっちゃったんだよね。

こんな終わり方はSMAP本人が望んでない、って思っている。何かしら追い詰められてしまって、今の状況を選ぶしかなかったんじゃないかって。

でもそれも、結局は私の憶測でしかない。これがメンバーの本心じゃないはずだって言ったって、それを確かめる方法はどこにもない。今までSMAPを見てきて、その言葉を信じればいいのかもしれないけれど、でもどこかで、もしかしたら人は変わってしまうのかもしれないって思ってしまう。考えが変わった彼らが選択した道ならそれを応援した方がいいのかな。もうそれもよくわからない。

ずっと前から思ってたんだけど、私はアイドルファンをやる上で、確実に「意志」と「決断力」が足りないなって。 

「これはSMAPの本心ではないはずだ。こんな言葉は信じない。今からでも解散を阻止するために戦おう」って言っている人達は、素晴らしい行動力だし、素晴らしい精神力だと思う。

「彼らが決断したことを尊重して、12/31までは精一杯応援しよう」って言っている人達も、もちろんそれはそれでいいと思う。どう行動するかはその人の自由だ。

……で、私はどうしようね。 

自分のスタンスを確定させないと後々しんどくなるのは自分だ。それなのに、これからこうやって応援して行きたいという「意志」が足りない。こうやって応援して行こうという「決断力」もない。ただただ、人だかりを遠くからぼーっと見つめているような気分だ。今は何も考えられない。SMAP存続のために戦っても結局何も変わらなかったらと思うと怖い。彼らの決断を受け入れても、後から「やっぱりあのとき諦めなければよかった」って思ってしまったら怖い。ファンなんて無力だって思っちゃった方が楽だ。何も変わらなかった時ショックを受けないから。

 

さっきもちょこっと書いたけど、やっぱりSMAPのすごさは、ずっとトップで居続けて、人々の思いを受け止めながら輝き続けてくれていることだと思うんだ。それは、震災などで大変な被害を受けて傷ついた方々はもちろんのこと、日々の小さな戦いに挑む人達だってそうだ。私だってそうだった。人生の節目節目に、大切なSMAPの曲があった。

衝撃を受けるほど励まされたLet It Be*1

初めて買ったCDはらいおんハート。

中学生活で不安なことがあった時に何度も繰り返し聴いたFreeBird。

高校の先輩の卒業式で吹奏楽部として演奏したのは世界に一つだけの花

東日本大震災でおおげさじゃなく国民を励ましてくれたオリジナルスマイルとはじまりのうた。

仕事で凹むことがあった時に泣きながら聴いたJoy!!。

全部全部大切な思い出で。そうやって、人生の隣にいつもSMAPがいてくれた。

これから私、どうやって生きていくんだろうね。

 

 

はぁ。本当は、Kis-My-Ft2の今年のコンサートの感想を書こうと思っていたところだったのに。本当に楽しかったのに。この件のショックが大きすぎて、どんどん記憶が薄れていってしまっているのが本当につらいわ。感想いつになるのかな。ただでさえ書くのめちゃくちゃ遅いのに私(笑)←

キスマイには何の罪もないのに、それでもふと考えてしまう。

彼らはいつも、何度も、俺らについてこいって言ってくれる。最新の10000字インタビューの玉森さんは「とことんついてこい、絶対に後悔させないから」と力強く明言している。今回のツアーでも、北山さんが最後のRe:で「5周年ですけれども、これから6年、7年…とどんどん続いていきますんで、これからも僕らの背中を押してください」的なことを言ってくれている。そして二階堂さんに至っては、今年に入ってから、雑誌でもツアーのパンフレットでも「7人ずっと一緒」「何があっても僕らの絆は離れないし崩れないから絶対についてきて」ということを、何度も何度も言ってくれていて、今回の経緯について詳細は知らないものの、近くで見てるだけに何か感じるところはずっとあったんだろうなって思ってしまう。余談だけども、二階堂さんの中居リスペクトは最近本当にすごくて、バラエティでの表情とか口調とか、間の取り方とかがより一層似てきた気がする。あと、今回のツアーでも、二階堂さんの姿が、中居が憑依したのかと見間違うほどの瞬間が何度もあったので、何かしらでご覧になれる機会があれば見てください(←適当すぎ)

で、キスマイはそういう風に、何度も発信してくれていて、それは本当に心強いことなんだけれども。でもその一方で、その言葉を信じた先の未来に何があるんだろうって思ってしまう。

だって、SMAPだってそう言っていたんだよ、ずっと。ずっと未来を信じさせてくれていたんだよ。それなのに、どんなに頑張っても、ファンの知らないところで、お偉いさんの一声で、今までの歴史が全部終わらせられてしまう可能性があるってことを突きつけられてしまったんだよ。

それでも7人が頑張るのはわかっている。スピードを緩めることなんてしないのはわかってる。近年SMAPの一番近くにいた後輩として、ジャニーズに興味がなかった老若男女を取り込んで、国民的アイドルを目指すことはきっとこれからも変わらない。きっと変わらないだろうからこそ、今はそれを見ているのがちょっとつらい。彼らにSMAPと同じつらさを味わってほしくはない。その時にまた、ファンは無力だって感じたくもない。

 

 

来週のスマスマ面白そう、来月の新曲いいね、来年のツアーで会えるのを楽しみに頑張ろう……そうやって、少しずつ先の未来を明るく照らしてくれていた。

この世の中に永遠なんてない。でも、永遠を信じさせてくれた。それがSMAPだった。

 

 

はぁ。

これから私、何を信じて、

何を心のよりどころにして、

どうやって生きていこうかな。

*1:詳しくはこちらで…ってこれもだいぶ長いんですが→Let It Be ―ゆるゆるSMAPファン13年目の私が今思うこと―

どうせ何をしても新規なのだから、もっと素直な新規になりたかった。

「派閥崩壊して本当によかった」

こんな言葉を聞くたびに、本当に胸が痛くなる。

(この時点で、「あっこの人とは合わないな」と思ったらリターン推奨です。せっかく来て下さったのにいつもごめんなさい)

 

そりゃ、もちろん、私だって、キスマイが色んなグループとわちゃわちゃしているところを見るのは嬉しい。何より去年のFNSうたの夏祭りの感想で、「大事な時期にSMAP以外の先輩と共演できないのはデメリットの方が大きい」と書いたのは、他でもない私自身だ(FNSうたの夏祭り雑感 ―2分半でハートを射抜け―)。だから、色々な先輩と交流できるようになって良かったねって、思っているのは間違いないんだけれども。

それは、どうしても、誰かの立場や名誉を犠牲にしなければ成り立たないものだったのでしょうか。

 

どうしてジュリー派と飯島派は、実質共演NGの状態が長く続いていたのか。メリー&ジュリー*1が飯島さん及びSMAPをハブっていたという説もあれば、そもそもSMAPの「ジャニーズ感」を薄くして一般層にも受け入れられやすくするために、後輩との共演を切り始めたのは飯島さんの方だという説もあります。今となっては真相はわかりません。

真相がわからない状態で色々言うのも良くないとはわかっていますが、でも、今のこの現状は私はやっぱり納得できません。近年SMAPの直属の後輩のような立ち位置で、飯島班の代表格とも言えるキスマイが多くのグループと共演できるようになった姿は、ある意味で派閥崩壊の象徴です。だからみんな「派閥崩壊して本当に良かった」「派閥が無い世界は素晴らしい」「今まではなんだったんだ」って口々に言う。確かに仰るとおりです。けれど、もし、ジュリー派と飯島派の共演NG状態が、メリー&ジュリーの意向で始まったものだとしたら。飯島さんが辞めた途端にこういう状況を見せつけて、「派閥があったのは飯島のせいだ」と言えるような状況を作り上げているんじゃないかって思ってしまうんです。今の状況を喜んで、肯定してばかりいると、「派閥を作ったあの人がいなくなって良かったね」っていう論調になりかねないと思って、それが怖いと思ってしまうんです。だって、もし、飯島さんは共演させたいと思っていたのにそれが叶わない状況で、でも自分が辞めたらとたんに共演OKになって、そして多くのファンから悪者扱いされて、それに反論する機会も与えられないのだとしたら、あまりにも、あまりにも不憫すぎませんか。

 

私が今一番情熱を費やしているグループはKis-My-Ft2です。けれど、私が小学生のころから13年間、途中でちょっと興味が薄れてしまった時期もありましたが、それでも今までずっと好きで、私を形作ってくれた根幹はSMAPです。だからもう、現状が本当に苦しいです。キスマイにSMAP以外のグループと交流させてあげてほしいとずっと思っていた。でもそれがこんな形になるとは思わなかった。

キスマイが好きなのに、キスマイを中心に見ているのに、それでも色々なグループとの共演が多くなってくると、お願いだから遠くに行かないでくれと思ってしまう。SMAPファンの立場として、SMAPを置いていかないでくれと思ってしまう。この感情は何なんだろう。説明が出来ない。

あと最近とみに実感するのは、飯島班っていうのは良くも悪くも本当に「ジャニーズっぽくない」ところが特徴だったんだろうなってことで。実際のパフォーマンスレベルがどうこうっていう話ではないですよ。なんて言うのかな、やっぱり、初心者にも親しみやすい雰囲気を出してくれていると思うんですよね。以前、北山さんと千賀さんがラジオで、「俺らはジャニーズの先輩よりも芸人さんと遊ぶ方が多い」みたいなことを言っていたと思うんだけれども、一方で最近はジャニーズの先輩・後輩の名前をどんどん言うようになって言って、あぁ本当に色々変わってるんだなぁって。でも、なんていうのかな、もちろん私はデビュー組のグループと個人名くらいは言えるけれども、その人のキャラまではわからないし、当然グループの歴史とかもわからない。だからそういう話が多いとどうしても、気持ちが引いてしまうところがある。「私、何にも知らないし…知っていたらもっと楽しいんだろうなぁ…」って。

今日のFNSうたの夏祭り3部、JUMPとキスマイのわちゃわちゃしてる場面を見ていてもそう思った。あぁ、これは、ジャニーズの歴史を知っている人向けだ。私が見ても、そういう人達と同じような感銘を受けることは出来ないんだと。今まで、ありがたいことに、あんまりそういう、蚊帳の外にいるような感覚になったことなかったんです。

 

もう本当にめんどくさい。自分がめんどくさい。あまりにもめんどくさすぎて鬱になる。どうしてこういうことしか考えられないんだ。わからなきゃわからないでいいじゃないか。「CM前のJUMPとキスマイがわちゃわちゃしてるシーン可愛かった☆」でいいじゃないか。どうしてそれができないんだろう。どうしてそう思えないんだろう。性格も思考もねじ曲がっている。

でも、きっと、私みたいなことを考えた人は、きっといるはずで。そしてそれを、キスマイだってわかっていてくれるはずで。わざわざ2回も舞祭組のポーズしてアピールしてくれた二階堂さんはきっと、みんなの思いを代表してそれをこちらに伝えてくれている。ありがとうね、本当にありがとう。めんどくさい私のことを拾い上げてくれてありがとう。

 

どうせ何をしても新規なのだから、もう少し静かで素直で可愛い新規になりたいものです。いちいち、考えなくてもいいことまで考えて、わざわざ深読みして傷ついて、こんな時間に長文書いて、私は一体何のためにアイドルファンやってるんでしょうか。訳がわからない。客観的に見て、こんなめんどくさい性格の私は、アイドルファンなんて辞めた方がいいのでは?と本気で思う。

けれど、そんな負のスパイラルに陥る私を拾い上げてくれるのも結局彼らなので。

ローラーで軽やかに滑って、歌い踊って、ふりまいてくれるその笑顔に、言葉で表しようがないくらいドキドキして、キュンとして、大好きだなぁって改めて思って。

こんな理屈っぽい私にも、キスマイを見てると、思考を飛ばして、感情にダイレクトに訴えかけてくれる瞬間があるからこそ。もっと見ていたい、ここで離れたくない、この瞬間を信じたいって思うんだ。

 

……話が飛びすぎて、もはや、何のためにブログを書き始めたのかもわからなくなってきたので、

そろそろSMAPとキスマイのコラボをお願いします!!!

と叫んで終わりにします。

 

 

……久しぶりの更新がこんなんですみませんね……。

次こそは楽しいこと書きますね……(←信用できない)

 

*1:相変わらずのコンビ名感

出口の見えないレールに乗ってみよう ―最近の宮田さんのマザコンキャラについて―

実は以前から、少し気になっていることがあった。

中居はこんなに長いことキスマイに関わっているのに、実は未だに、宮田の扱い方が定まっていないのではないか?ということ。

私が見る限りの個人的な印象だけど、中居はKis-My-Ft2と番組で接する時に、一人ひとりのキャラや特性を把握してイジリ方を変えている。普段クールに見られる藤ヶ谷・玉森には2人の本来持っているポンコツさや可愛らしさが見えるように引き出し、北山には徹底的に厳しく当たりツッコミや返しのワード待ち。ニカ千も同じように、喰らいついてくるのを待っているけれど、北山よりももっと「プロレス」ができるように育て上げているような印象。その結果、二人はご主人さまの周りを喜怒哀楽豊かに駆け回る小型犬のように成長した。そして横尾は一番中居によって人生を変えられた人。踊れない、歌えない、コメントできない。そんな持ち味があるのに隠しているなんてもったいないと、無理矢理皮を引き剥がされて現在のキャラが確立した。

それなのに、なんだか、中居は宮田に対して、無関心だったり放任しているような印象だった。いや、むしろ他のメンバーが、中居に手をかけてもらいすぎているのかもしれない。普通はいくら先輩とはいえ、ここまでキャラを確立するように方向づけてくれることなんてなかなかないし、宮田への距離感くらいが当たり前なのかもしれない。それはわかっているんだけど、それでも、なんだか違和感があった。

ある時から何となく、私は、「中居は宮田の扱いに苦戦しているのではないか」と思うようになった。あの百戦錬磨の中居が、どう見ても玉ヶ谷よりもバラエティに向いているはずの宮田の扱いに、苦戦しているのかもしれないって。オタクキャラを確立して、キスマイの中でバラエティ的な路線を一番早く開拓したのは宮田なのに、中居はどうもその路線に乗らず、アニオタいじりをすることはほとんどない。それは、中居がアニメに詳しくないからとか、そういう理由だけでは説明がつかない何かがあるような気がしていた。

 

ここからは完全な私の憶測何だけれども、多分、簡単に言ってしまうと、中居は宮田に対して、イジり甲斐がなかったんじゃないだろうか。

宮田は他のメンバーよりも最初からバラエティ適性が高くて、自分で振って落として完結することができてしまう。だからそこに他人が入り込む余地がない。アニオタキャラも、最初から「キモい」に終結するように本人が持っていってるし、何よりそれが見ている側にもわかってしまう。

そんな宮田に対して、中居は最近マザコンキャラをつけ始めた。それは何気ないトークのシーンで宮田がさりげなく言った、「お母さんのこと好きですね」という一言を中居が掘り下げ、どれくらい好きかとか、一緒の布団で寝れるかとか、根掘り葉掘り聞き出したことがきっかけだった。なるほど、ここに金脈を見つけたか。マザコンキャラなんて、ファンの中にもイメージがないと思うし、宮田本人だってそんなことになるとは思っていなかっただろう。けれど中居は、本人が気付いてないところ、本人が狙っていない展開、そこを掘り下げることにこそイジり甲斐があると思っているのだろうな。

中居は以前、MCのこだわりを「僕がゲストをいじることによってその人の可愛げを引き出したい、可愛い人だと思わせたい」的なことを言っていた気がする*1。そこなんだろうな。宮田のことを「キモい」だけではなく、「キモいけどなんか可愛い」に持っていくためのレールに乗せた。半ば無理矢理。

そしてこれは、宮田にとっても新しい挑戦になるのではないだろうか。今までは「キモい」でわざと自分を下げて笑いを取っていて、自分が思う通りに展開できる線路を敷いていた。でも、一旦それを置いて、自分にも先の展開が予測できないルート・出口の見えないレールに乗せられた。というか、乗ることに本人が決めたんだよね。さぁ、どうなるか。

 

適当な事ばっかり書いていてすみません。

このルートが本当に金脈かどうかわかんないけど、とりあえず、宮田さんがマザコンキャラを無理に作っておらず、苦痛に感じていないことを望みます。本人にとっては当たり前のことを言っているのにそれが他人にとっては面白い、っていうのが中居の狙いだと思うからね。

とりあえずはアニオタキャラがあるから、他のメンバーのキャラを立たせることを優先していたように見える中居が、最後の最後に宮田さんの可愛さを引き出すことについに着手したように見えます。その開拓が始まったところを見られるというのが楽しみ。

ただ、今のところ中居と舞祭組の共演が一番多いMomm!!という番組自体が、迷走していて(あるいは何らかの事情があって)、沈没しそうになっているように見受けられるので、その開拓を最後まで見届けられるか若干不安なのですが……。まぁこれはまた別の機会に書くこととします。

 

出口の見えないレールは、どこにつながっているだろうね。

 

(余談。久しぶりにメンバーの敬称を抜いてみましたが、やっぱりなんかダメだ落ち着かない。イキってる感じがしちゃう。次回から戻します…笑)

 

*1:すみませんこれ出典が見つからないんです…割と最近の雑誌だったと思うのですが

自分の作ったストーリーを超えてゆけ

久しぶりの更新になってしまいました。4月は急激に職場の環境が変わったことに対する精神的な余裕の無さなどで、なんというのかな、「アウトプット欲」というのが全然なくなってしまいまして。色々な番組を見て感じたことはあったのですが、それを書きたいと思うまでに至りませんでした。

そんな中、先日、1ヶ月以上遅れてやっと、3/29放送の『UTAGE春の祭典2時間SP』を見ました。そしたら色々と書きたいことが出てきて、私のアウトプット欲が久々に喚起されまして。もはや時間が経ち過ぎているのですが、久々のブログはこちらの話にしようかと思います。

 

初めに私のスタンスを明確にしておくと、私はSMAPも中居*1もキスマイも大好きだけれど、UTAGEという番組は正直に言って好きではない。もちろん、毎回舞祭組の新しいパフォーマンスを見せてくれて、色々なことを挑戦させてくれることに対しては本当に有り難いと思っているけれど、それ以外の要素でどうにもひっかかることが多すぎる。例え、出演者が好きでも、感謝していても、だからといってその番組の全てを肯定する必要はないと思っているし、だから今後もするつもりはない。けれど、やっぱり、UTAGEって一面的なことでは判断できなくて、すごいなと思わされる部分もあるのだ。

それは何よりも、『ストーリー性』を全面に打ち出すところ。

今回の2時間SPを見ても顕著だけれど、とにかくUTAGEは、「シンプルにパフォーマンスする」なんてことをほとんどしない。毎回、そのパフォーマンスをするアーティストの舞台裏を放送し、本番に至るまでどれだけ苦労してきたかを強調する。グループ内で些細な揉め事があろうもんならそれを膨らませて深刻にして放送する。そうやって、パフォーマンス自体に過剰な意味づけ・ストーリー付けを行う。

さらに一例としては、以前のSPの際に、山口百恵さんの「いい日旅立ち」を、この曲を作詞した谷村新司さんと、百恵さんの息子である三浦祐太朗さんが一緒に歌うというコラボを行っていたり。一時代を築いたモーニング娘。OGと、モー娘世代ど真ん中のAKBが一緒に踊るコラボだったり。そうやって、過去と現在をつなぐストーリーを作っている番組だ。

初めは、シンプルにパフォーマンスを見せてくれるだけではダメなのだろうかと思い、こういう過剰なストーリー性に疑問があった。でも、見続けてみて、これだけ音楽番組が減少してしまって、最近のヒットチャートに興味がない人も増えてしまって、「音楽文化」というものが世の中の中心ではなくなった時代に、それを復権させるとしたら、やはりこうして、ストーリー性を喚起することが効果的なのだろうなと思った。こうすることで、音楽に興味がない人の心に、ドキュメンタリー的な意味づけをして入り込んでいくことが重要なのだろうと。

今回のスペシャルでも、最後に男性アーティスト全員でChageさんと一緒に「YAH YAH YAH」を歌ったところなんてその最たるものだった。諸事情でこれが表立って歌えなくなってしまったChageさんとともに、「歌に罪はない」とばかりに、笑顔で、歌えるという事実。さらに、中居とつよぽんがこの歌を歌っている姿を見て、「色々あったよね!!!大変だったね!!!私も一緒にアイツを殴りに行きたいよ!!!」などと思ったりして(笑)(誰かは言いません)。まぁこうやって、ストーリーがあるからこそ、余計に音楽が人の心を打つのだろう。音楽は、メロディーラインがどうとか、コード進行がどうとか、そういうことだけで語れるものではないんだろうな。

 

ただ、普段のパフォーマンスはそれでいいけれども、「バトタイム」の時にまで、こういう過剰なストーリー性を持ち出すのは、どうしても納得できなかった。

バトタイムは、2組がパフォーマンスをして勝敗をきめるものだけれども、その投票の基準は「どちらが心を掴まれたか」という、実に曖昧なものだ。ダンスや歌の上手・下手だけで判断するものではないという。けれど、そういう場にストーリー性を持ちだしてしまうと、パフォーマンスよりも、「どちらのストーリーがインパクトあったか」というエピソード対決になってしまうと思ったのだ。

だから、今回の千賀さんのピアノがバトタイムだと知った時、率直に言って、本当に嫌だった。今回の放送前に、Momm!!内で事前特番のようにしてSPに挑む出演者の舞台裏が紹介されていたのだが、以下はその中で、千賀さんのピアノ対決がバトタイムだと紹介された時の私のツイート。

 

 

私はピアノのバトタイムと聞いて、どうしても、前回のバトタイム*2を思い出さずにはいられなかった。川畑さん&千賀さんの対戦相手は、T.M.Revolutionさん&乃木坂46生田絵梨花さん*3。彼女は幼少期からピアノを習っていて、抜群の腕前で、ハッキリ言って、ピアノ歴半年ほど*4の千賀さんが勝てるわけなどないのだ。本番の演奏でも、千賀さんはミスを連発してしまったが、生田さんは緊張しながらも完璧な演奏。普通に考えれば、技術だけで見れば、生田さんが勝つことは明白の内容だった。

けれども、スタジオにいたお客さんは千賀さんに票を入れた方が多かった。それは、ストーリー性を打ち出していたこの番組ならではの結果だろう。中居は投票前に、「『どっちが頑張ったでしょう対決』じゃないですからね。エンターテイメントとして魅了することが出来たのかが大切です」と言っていたけれど、それは無理な話というか。何よりもUTAGEという番組自体が、パフォーマンスに至るストーリーまで含めたエンターテイメントを行っている。ピアノ初心者で、間違いも多くて、プレッシャーに押しつぶされそうになりながらも、必死に最後まで頑張り抜いた千賀さんが、ストーリーも含めて勝ったということだ。

けれど、何よりも、誰よりも、本人がそれに納得していなかった。千賀さんは結果が出た直後、涙を浮かべながら「勝ってすみません」と言った。勝ったのに「すみません」。言わば、『ストーリーで勝たせてもらってる』ということを、誰よりも本人が、よくわかっていた。そういう評価をされたかったわけじゃないだろうに。完璧な演奏を見せたかっただろうに。

悔しそうだった。納得できなさそうだった。居心地が悪そうだった。そして、ピアノを弾くことが苦しそうだった。そんな姿は見ていてつらかった。だからバトタイムは好きじゃない。今回も同じようなストーリーが繰り広げられるならまっぴらごめんだ。

 

……と思っていたんだけど。

その翌週、同じく、Momm!!内でUTAGEの事前特番のようなことをやっていて。そこで発表された千賀さんの対戦相手は、二階堂さんだった。今回のSPのこの企画まで、本番の2週間前まで、ピアノに触れたことすらない生粋の初心者。言ってみれば、一年前の千賀さんと同じ立場だ。今まで『ストーリーで勝たせてもらってた』千賀さんが、今回はそのストーリーが使えない。そういう相手に勝てることができるか、というのが今回のストーリーだ。

あぁ、そう来たか、やられた。想像もしていなかった。

まぁなんというか率直に言って、こういうところは、「上手いな」って思わざるをえなかった。私のような素人が考えるストーリーをあっさり超えられてしまった。UTAGEのスタッフ陣の皆様はやっぱり、良くも悪くも、『ストーリーを描くプロ』なんだなぁと、思わざるをえなかった。

対決直前、 自分の対戦する相手が二階堂さんだとわかった瞬間の千賀さんの表情がリアルだったなぁ。3秒くらい固まって、状況を飲み込んでからやっと表情をゆがませて、「一番相手にしたくなかった奴」だと正直に吐露する。自分の作ってきたストーリーが違う人に行くという面もありつつ、さらにその人が何よりも、自分に一番近い所で常に切磋琢磨してきた唯一無二の仲間でライバルだということもあるんだろうな。

 

動揺しながらもステージに上がる千賀さん。またもやプレッシャーにつぶされそうになっていて、演奏直前はどうなることかと思ったけれど、でも。演奏が始まったら、それは杞憂だったとすぐにわかった。ちょっと危ういところはあるけれども、とても落ち着いて一つひとつの音を大切に弾いていて。川畑さんの歌と一体になっていて、心からこの音楽の魅力を表現しようとしていることが伝わってきて。そして、何より、楽しそうだった。もう「初心者が頑張っている姿で感動を呼び起こす」というストーリーは卒業だ。そういうことではなく、音楽そのもので感動させてくれた。自分の作ったストーリーを超えて行った瞬間だった。

今までの千賀さんのピアノ演奏の中で、一番美しくて、一番心を打たれたよ。

本当に素敵だった。

対戦相手の二階堂さんの演奏も、本当に素晴らしくて、二週間前に初めてピアノを触った人とは思えなかった。対決の結果としては、千賀さんの勝利だったんだけど、それは努力の量を比較しているものではないと思う。千賀さんが、自分の過去のストーリーを脱却して、純粋に演奏だけで人の心を打ったことが、評価されたんじゃないかなと思います。

……ただ、まぁ、もっと言ってしまうと、「『頑張っている初心者』ということで評価されていた人が練習を重ねて、ついにそのストーリーを脱却して音楽だけで評価されるようになった」ということ自体が大きなストーリーになってしまうような気もするのですが……。でも、こう考え始めると延々とこういう考え方が続いてしまうので一旦ここでやめます(笑)

 初心者ということで、これまで、上手くできなくても多めに見てもらっていたところが多々あったはずで、でも本人はそれを良しとしていなかったはずで。今回やっとそのストーリーを卒業できたからには、これからはもっともっとピアノを楽しんでほしいな。その本人の楽しさが、音にそのまま反映されて伝わって行くような、そんな演奏になるといいななんて、無責任だけどそんなことを思っています。本当にお疲れさまでした。

 

ここからは余談ですが、今回のUTAGE!SPのゲストはつよぽんで。私が小学生の時からずっと大好きだった人で。そして、千賀さんと二階堂さんもつよぽんのことを「かっこいい」とか「憧れ」とか「理想の演技をする方」的なことを何度も雑誌で言ってくれていて。そんなつよぽんがスタジオで、このニカ千のピアノ対決を見ていてくれて、「ニカちゃんと千ちゃんが頑張っていたから自分も頑張らなきゃ」という内容の発言をしてくれたことが感無量でした。

OPのつよぽんと舞祭組のダンスもとってもカッコよくて大興奮で、あぁ、また、早くスマキスコラボが見たいなと思ったんでした。難しいかもしれないけど、大切なことだからもう一回言います。そろそろスマキスコラボお願いいたします。

 

結局、散々文句を言っていても、最後には楽しまされてしまう。

UTAGEはやっぱり、一言では言い表せない。

本当に難儀でトンチキでズルくて酔狂で、だけど楽しい番組です。

 

*1:ちなみに私は中居のことを中居と言いますが、それはある種、中居のことを歴史上の人物のように捉えており、敬称が逆に不自然に感じるからです。織田信長のこと「信長さん」って言わないでしょ。ペリーのこと「ペリーさん」って言わないでしょ。そういう感じです(?)

*2:2015/3/31

*3:UTAGE! バトタイムで生田絵梨花は感動させた千賀健永に負けた – 乃木坂46の情報

*4:その当時の時点で