重箱のすみ

アイドルとの距離感の取り方は、いつまでたっても難しい

君は心照らす太陽

それは約一週間前の出来事だった。私は、他の方のリツイートで私のTLに回って来た、ダイノジ大谷さんのブログを読んでいた。

blogs.yahoo.co.jp

 

女性セブンのインタビューを読む前にこのブログを見たので、私は「彼らのインタビューは面白いものだったんだ」と先に認識してしまっていた。そして、実際に現物にあたって、テキストを読んで、普通に「面白いなー(笑)」って読んでしまった。大谷さんもブログで述べられているように、自虐大喜利のような感覚で。だから、その数日後になってようやく、舞祭組担の方々の間で、若干この記事について議論というか、賛否両論あがっているのを知った。

www.news-postseven.com

 

そうだよなぁ、冷静に考えてみれば、「中居さんがいなければ芸能界から消えてた」「誰かがマネージャーやってたかもしれない」とか、だいぶ心を抉ってくる発言も多いよなぁ。

私はあれを、リップサービスとして捉えていたので、「こうやって言っていても本心は違うでしょ?」「4人のことが心からLOVEの人もいるってちゃんとわかってくれてるでしょ?」と、笑って読んでいたけど、本心はきっとそうだと信じていても、言葉に出されるだけできつい人はもちろんいるよね。

 

アイドル誌じゃなくて女性誌だから、ターゲットとされる読者は舞祭組のファンばかりではないし、一般層を引き付けるには、これくらいインパクトある内容じゃないと面白がってもらえないのかなという事情も感じる。世の中、まだまだ彼らのことを知らない人の方が多いわけだし、そういう人々を引き付けることのできるフックにするために。

ただ、一般層に訴えかけるのはあれでもいいけれど、それとは別方向で、ファンへのメッセージもちゃんと発信した方がいいんじゃないかと思うんだよね。舞祭組の活動が嘘ついてるってわけじゃなくてね、舞祭組で求められていることとはまた別の方向性のモードももちろん持ってるよ。僕達はもちろんアイドルだよ、カッコつけることも投げキスもやるよ、みんながスキってことわかってるよっていうのを。それをしっかりやった上での自虐トークであってほしいなぁ。

じゃなきゃ、4人はちょっとファンに甘えてるんじゃないかと思っちゃうよ。「僕らは一般層に向けてこういうキャラをしてるけど、みんなはこんな方向性でも大丈夫だよね?わかってくれるよね?ついてきてくれるよね?」って。そこまででないとはわかるんだけど。

先月、舞祭組がPONに出た時のトークコーナーで、ニカが「千賀の投げキスがかっこつけすぎ」といじっていた。

二階堂「えー、こんな!こんなかっこつける!?みたいな。キャラがブレブレ!やめて!」

横尾「どういうことですか?教えて!なんでやったの?」

千賀「……いやいや、イケメン枠を狙ってるんですよ…」

二階堂「ムリなんだよー!!」

宮田「イケメン枠に入れなかったから、舞祭組なんです!」

千賀「……じゃあ、今日を期に、もう吹っ切れます!」

岡田「いやいや!そもそも、アイドルなんやから、かっこつけてええと思うねんけど……」

宮田「いや、舞祭組はね、そういうの厳しいんですよ~」

……こうやって文字にしてみると、どう考えても正しいことを言っているのはMCだけである(笑)岡田さんありがとう(笑)

客観的にテレビを見ているとすごく面白かったし、こんなこと言うアイドルいないと思う。一般層に向けて爪痕もインパクトも残せたと思うし、それは彼らの個性だとも思う。ただ、こういうトークをテレビでするのは別にいいけど、そうやってネタにしても、コンサートの時には思いっきりアイドルやってよねって。だって、カッコイイ彼らを見たい人達が集まってるホームなのだから。一般層はいない場所なのだから。

だから、私の考えとしては、いくらテレビや雑誌で自虐トークをしてもいい(面白ければね)。けれど、そうやって対外的な親しみやすいキャラとは別に、キスマイとしてのコンサートでは、徹底的にかっこつけてほしい。我々の手の届かないところにいるスターだと感じさせてほしい。4人にも「自分のパフォーマンスを見ろ!」って気概でやってほしい。もちろん投げキスやウインクだってやってほしい。それを態度で示してほしい。そうすれば、少しはファンの方も安心するんじゃないだろうか。

 

私がキスマイを好きなのは、こんな趣味が細分化されて断絶された社会で、どんなジャンルにおいても「熱烈なファン」と「一般層」の超えられない壁が存在する中で、その壁をできるだけ低くして、一般層に驚異的な訴求力を持っているからなんだよ。事実、『ジャニーズのアイドル』というのは、「大して顔も良くないくせにかっこつけすぎ」「チャラチャラして人生なめてる」みたいに、先入観だけで敬遠されがちな中で、キスマイのどんなことにも全力で立ち向かっていく姿は多くの一般層を取り込んできただろうし、その中でも舞祭組の泥臭く頑張る姿は、今までになかった層に訴えかけていると思う。私はキスマイも舞祭組も本当に好きだし、こんな社会で「国民的人気」を目指そうとするところ本当に尊敬する。

そういう意味では、今回のインタビュー中の宮田の『僕らを好きって言ってくれるのもLOVEじゃなくてLIKE』っていう発言は、ある種、的を射ているというか、その路線で間違ってないようにも思えるのだけどもね。CDもDVDも買わない、直接金は落とさない、だけど「キスマイ結構好きだよ」っていう一般層を増やすことが、結局芸能界で生き残るってことなんじゃないかなと私は考えているから。

ただ、一般層に自分達を売るために、ファンの気持ちをあまりにもないがしろにするのはちょっと違うと思うんだよね、という話。そこをもう少しだけ、上手くやる方法はないものかね。

 

キスブサではいっつも下位だったり、UTAGEでは歌が下手だといじられたり*1

でも、いくら一般層にバカにされるキャラになったとしても、ファンにとっては4人は他の誰にも換えられない、心照らす太陽なんだよ。千賀さん、あなたがいるところが、私にとってのセンターだよ。

それをわかっていてほしいし、せめてファンが集まる場所では、わかってるってことを態度で示してくれる4人であってほしいなと勝手に思いました。

 

*1:こういうUTAGEのいじり方には物申したいこともあるけどまた後日