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重箱のすみ

こんな世界で戦う7人のことを書きたくて

「11形態」に思うこと。

Kis-My-Ft2

最新アルバムKIS-MY-WORLD、発売決定おめでとうございます。現段階で発表されている内容の中で一番テンションあがるのは、やっぱりユニット曲ですよね。特にニカ千の曲やパフォーマンスがどんな感じになるのか本当に楽しみです。激しいダンスナンバーで、お互いお前には負けないって感じでバチバチ火花を散らしながら踊って欲しいなー、という希望だけ投げておきます。

 

さて。最近のキスマイのシングル、アルバムについて考える時に避けて通れない「多種売り」という点。初回A、初回B、通常盤、セブン盤、そしてキスショ個人盤×7の合計「11形態」という揺るぎない事実。せっかくだからこの機会に、ちょっと私の思うところを書いておこうかなと思っている。

 

個人的な意見を書くと、私自身は多種売りに関してそこまでの抵抗感はない。色々な特典をつけてくれるというのは、それだけ色々な企画を展開してくれて、色々な彼らの表情を見れるということで、ファンとしては嬉しいしありがたいことだなと思う。まぁ、特典の内容を把握してどれを買おうか吟味する時間が、めんどくさいといえばめんどくさいのだが、それも含めて楽しかったりもする。お金がかかって仕方がないという面については、発売から少し時間が経てば、各種サイトで行っている期間限定セールなどで安く手に入る*1。とりあえず最初は1形態だけ買って、どうしても他の盤が気になり始めたら、安くなるまでちょっと我慢してから買うということもできるし、そのあたりは個人で選んでいけばいいのかなと思う。

ただ、この私の見解は、あくまでも「キスマイがだいぶ好き」な人間、つまり内側に入ってしまった人間だから言えることであって。彼らの今の売り方を外側から見たらどうなんだろう、と考えてしまう。

 

ここで、少し私の話をさせて頂きたい。

私は小学校高学年の時、SMAPにハマっていた。もちろん今も大好きだが、あの頃は「ハマっていた」という表現が正しいように思う。初めて買ったCDはらいおんハート。初めて買ったアルバムはSmap Vest。中学進学と共に段々他のジャンルに軸足を移したこともあり、少しずつ熱量も落ち着いてしまって、2000年代後半からは気にいった曲があれば買うというゆるさだったけれど、それでもCDはだいたい買い続けていた。

2013年6月、SMAPの記念すべき50枚目のシングル、「joy!!」が発売される。私はこの曲が主題歌の「幽かな彼女」というドラマが本当に本当に大好きで*2、とにかくストーリーが本当に良くて、今でもこれまでに見てきたドラマの中で5本の指に入るくらい大好きなドラマで。その主題歌のjoy!!もとてもいい曲だったから、当然CDを買おうと思っていた。

ところが、いざ買おうと思って公式サイトを見て、その気持ちが揺らいでしまった。というのも、joy!!は、50枚目のシングルを記念するとかなんとかいう名目で、全5形態で発売されたのだ。しかも、 その5形態の特典が全部違う。例えばよくある、『初回盤はCD+DVD、通常版はCDのみ』とかだったらわかりやすいんだけど、joy!!はCD+DVDが3形態、CDのみが2形態。さらに、それぞれにシリアルがついていて、どれを買うとこのイベントに応募できるとか、このシリアルではこのイベントには応募できないとか……。この記事が一番よくまとまっていたかも。

SMAP、シングル「Joy!!」の詳細発表。初の5タイプ5カラーパッケージでリリース | SMAP | BARKS音楽ニュース

 

 あまりにも複雑で、何回読んでも内容が入って来なくて、どれを買うか決められない。私は結局、この時、CDを買うのをやめてしまったのだ。一応SMAPのゆるファンだった私ですらそうだったのだから、ふだんCDを買わない方々には、尚のことハードルが高かったのではないだろうか。

 

長々と自分の話をしてしまい申し訳ありません。つまり、何が言いたいかというと、『「多種売り」は、それだけでライトな層の購買意欲を削ぐことになるかもしれない』ということです。

テレビやCMで曲を聴いた、いい曲だなと思った、普段CD買わないけどちょっと買ってみようかな。キスマイ最近テレビでよく見るよね、ちょっと気になってる、なんか新しいアルバム出すらしいからとりあえず聴いてみようかな……。

そのくらいの軽い気持ちの人達が、アルバムの情報をサイトで見つけて、あまりの形態の多さに戸惑ってためらうことはないのだろうか。私は多種売りに関して、とにかくこの点が一番ひっかかるのである。

前述のjoy!!は、初動32.5万枚を達成し、当時SMAPのシングルで、初動で30万枚を超えたのはあの「世界に一つだけの花」以来だったそうだ。ファンの人達は買う。だって欲しいから。いろんな特典見たいから。イベント行きたいから。けれど、その売上数の後ろにもしかしたら、手放してしまったライト層もたくさんいたかもしれない。

 私がついこの前まで、CDショップにもほとんど立ち寄らなかった人間だったから言えるのだが、今の世の中の人って、CDに惜しみなくお金を使う層ってほとんどいないのではないかと感じる。例えば、休日に友人とランチしようという時に、1000円も出したくないという人はあまりいないだろう。それなのに、普段CDをほとんど買わない人がたった一枚1080円のCDを買うのは、とてもハードルが高いことだと思うのだ。そのハードルを超えて買おうとしてくれている人が、多種売りに引いて買わなくなってしまったら、それは本当にもったいないのではないだろうか。

そして多種売りのもう一つの欠点は、どんなに売っても「結局多種売りだからでしょ」と思われてしまうのではないかということだ。私は「Thank youじゃん」大好きだし、すごくいい曲だな、みんなに聴いてほしいなって思うけど、その前に「多種売りだから45万枚も売れたんでしょ」ってシャットアウトされてしまってはもうどうしようもない。そして、一度シャッターが下ろされてしまったら、その心理的距離を回復するにはだいぶ時間がかかると思うのだ。

 

私がキスマイが好きな理由は何度か書いているけれど、その一つに、こんな時代に「国民的人気者」を目指そうとする姿勢を尊敬しているというのがある。まだまだ世の中には自分達を知らない人がたくさんいるということを自覚していて、失敗してもいい、カッコ悪いところを見せてもいい、それでも世に出続けてこの時代のチャンピオンになりたいと思いながら日々頑張っている。「ファン」と「一般層」の間の壁をできるだけ低くして、いつでも「ご新規さんいらっしゃい」と入りやすい雰囲気を作ってくれている。それなのに。 バラエティとか、テレビで活躍するキスマイはそういうイメージなのに、ことCDの売り方になるとそれが真逆に感じられる。ファンの方いっぱい買ってくださいね、というメッセージばかりで、一般層へのアピールが全然感じられないのだ。

 

今回のアルバムのCM、とてもいいと思う。特に、『そろそろ攻めてもいいですか?』というキャッチフレーズには、「ふぅー!!キスマイちゃん、見た目はさわやか親しみやすいお兄さん達だけど、中身はめっちゃ野心がある感じが現れてるぅー!!」と、とってもテンションあがった。

でも、「攻める」というのは、何も形態数だけではないと思うのです。CDが売れない時代に、「普段そのアーティストのCDを1枚買う人に5枚買わせる」のと、「普段CDを全く買わない人に1枚買わせる」のは、前者の方が効率がいいんだろうし、取れる時に取れるところから取っておかないと会社の経営にも関わってくるんだろう。後者は非効率なんだろう。それでも、真の国民的人気者を目指すなら、後者にも力を入れてほしい。そういう意味の「攻める」であってほしいよ。

具体的には、同じCD+DVDでも特典を短めにして値段も安めにした、ご新規さんが買いやすい盤を作るとか、ファンの人のための初回豪華盤に特典をまとめて形態を減らすとか*3。あるいは、サイトとかで通常盤が一番上に来て、目につきやすいようにするだけでもいいんじゃないかな。

 

ここまで色々と書いてきたけど、結局この売り方はしばらくは変わらないんだろうなとは思うし、最初に「ファンとしては楽しい」とか書いちゃってるので何言っても説得力がない気がしてきた。すみません。

ただ、いつまでもこんな売り方が通用するわけはないと思う。いつか今のようにCDが売れない時期がやってくると思う。矛盾するかもしれないけど、そういう時期に彼らを救ってくれるのは、CDにお金を出さない一般視聴者なのではないかと思うのだ。

前に舞祭組について書いたときにも言ったけれども、結局芸能界で生き残るには、ファンの数は関係なく、「ファンじゃないけどそこそこ好きな一般層」の数が大事なんじゃないかと思う。いつか今と同じような売り上げがキープできなくなった時に、「ファンってほどじゃないけど、キスマイって面白いよね」「キスマイの売り方はえぐいけど、本人達に罪はないもんね」って言ってくれる層、理解してくれる層がいれば、それは彼らの大きな武器になる。だから今、実力をつけて、一つひとつのお仕事に真剣に取り組むことが、将来の自分達を助けることになるんじゃないかと思うので頑張ってほしいです…。

……という、私なんかに言われなくても、ご本人達は十分わかっていることを最後に書いて、終わりにしたいと思います。長々とお付き合い頂きありがとうございました。

 

 

(前に舞祭組について書いたとき…というのはこちら)

 

mgmcnlife.hatenablog.com

 

 

 

KIS-MY-WORLD(通常盤)

KIS-MY-WORLD(通常盤)

 

 

 

KIS-MY-WORLD(初回生産限定盤A)(CD2枚+DVD)(LIVE CD盤)

KIS-MY-WORLD(初回生産限定盤A)(CD2枚+DVD)(LIVE CD盤)

 

  

KIS-MY-WORLD(初回生産限定盤B)(CD2枚+DVD)(Remix CD盤)

KIS-MY-WORLD(初回生産限定盤B)(CD2枚+DVD)(Remix CD盤)

 

 

*1:ということを知ったのもキスマイを好きになってからだけど

*2:その頃は北山のことも名前を知っている程度だった

*3:まぁそれをやったら売上枚数のカウントが少なくなっちゃう訳でどうせやらないだろうけどね…