重箱のすみ

アイドルとの距離感の取り方は、いつまでたっても難しい

諦めず立ち向かえ 危ない道選んで ―SixTONES CHANGE THE ERA 201ix 雑感―

SixTONESのパフォーマンスを初めて生で見たのは、2017年のさいたまスーパーアリーナでのJr.祭りのステージで、その時から迫力があるグループだなと思っていた。JAPONICA STYLEが少クラで初披露されたときには、曲も衣装もパフォーマンスもとても気に入って、何度も繰り返し見たりしていた。ジャニーズごとは全然関係なく、京都に旅行に行った時に、新幹線内で聴いたりして、個人的BGMにしたりもしていた。

そんなわけで彼らのことはもちろん以前から知っていたわけだけども、私の中で一番の大きな転機は、やっぱりYouTubeのジャニーズJr.チャンネルだ。

私はもともとTravis Japanが気になる存在だったので、Jr.チャンネルが始まってから本格的にトラジャを推そうと決めたわけだけれども、それだけではなくSixTONESの動画も本当に楽しく見させてもらった。まず、パフォーマンスをしている時のガツガツしている彼らしか知らなかったので、素がこんなに愉快でうるさい人達だなんて全く思っていなかった(笑)(褒めています)。今じゃ信じられないことだけれど、一年前は、6人のキャラもよくわからなかったし、きょもほく不仲のことも知らなかったし、この6人の中では樹がMCをやるんだということすら知らなかった。

そんな私が、動画を見るたびに、彼らのギャップにハマって行った。パフォーマンス動画のガツガツ感と、企画動画のバラエティ力の高さ。いつの間にか、毎週金曜日が楽しみになり、一週間を頑張る糧になった。YouTubeアーティストプロモで品川駅に大きな看板が掲げられた時には、当日に見に行った。元気が出ないときは彼らの動画を見て気持ちを奮い立たせた。そうやって、一年間頑張ってきた。そしていつしか、絶対に彼らの現場に行ってみたいと思うことになった。

横浜アリーナの単独公演は全滅で、今回はあきらめるしかないと思っていたところ、ご縁があって、チケットをお譲りいただき、3/21の夜公演に行かせて頂きました。本当に本当に楽しい一日を過ごさせて頂いて、本当に本当に、皆様の優しさに感謝しかありません。本当にありがとうございました。

 

前置きが長くなってしまったけれど、そんなわけで、私が見たCHANGE THE ERAの感想を書いていきたいと思います。本当は一曲ずつパフォーマンスの感想を書きたいのですが、それをやっているといつ終わるか見当もつかないので、全体の印象を。ネタバレを含みますのでご了承ください。

 

 

まず全体の印象として、一曲一曲の演出が斬新で、刺激的なものばかり。「魅せる」ということに特化している。「こんな演出見たことない」「こんなセット見たことない」の連続だった。でもそれが、ただ派手にすればいいというわけではなく、一曲一曲の世界観に合ったものをしっかりと考えられている。

登場からやられたと思った。ネタバレを見なくて本当に良かった。メンステモニターに映ってるのがシルエットだとはすぐ分かったんだけど、そのあとにあんな装置で上から出てくるなんて全く思っていなかった。これはズルい。天才の所業だ。上から登場したときには圧倒的なオーラがあって、彼らを見上げた時のあの感覚は忘れられない。コンサートが始まって最初に思ったのが「これはデビュー組ではないのか?デビューコンではないのか?」という気持ちだった。選曲も大天才。また、開演前、センステにセットのように置いてあるジャケットを、それを上から登場してはおることになるなんて全くイメージしていなかった。本当に天才だし、先に見せておくことで「そういうことがしたかったのか!」ってなるよね。

さらに、彼らはやっぱり、「映像作品としてどう見られているか」ということを非常によくわかっているなと思った。その場のダンスや歌のパフォーマンス自体にももちろん迫力があるんだけど、それ以上に、これが映像というパッケージになった時にどう見られるかというのをしっかり考察している。ジャポでの本人達が見えなくなるほどの紙吹雪は、このコンサートの様子が映像になったときのことも考えられているんだろうなぁ。加えて、MVの再現のようにも見え、このYouTubeのプロモーションから彼らのことを知った人を歓迎しているような吹雪にも感じられた。

そして、観客に「今誰を見て、どこを見て、何をしてほしいのか」を理解させるのが本当にうまい。サイドのモニターをいつつけるのか、いつ使うのか。自然な流れでペンライトを消させるのはお見事だったし、それ以外にも、メンステのセンターのモニターしか使っていないところとか。北斗のソロでも、確か本人が移動していった先のモニターだけつくみたいなことがあったと思う。本当に、演出を細部までよく考えている。それができる理由は、この6人でやってきた様々な積み重ねがあるからなんだろうなと思った。

 

好きな曲、好きな演出を挙げればキリがないんだけど、あえてここでは2曲選ぼうと思う。

中盤に披露された、KAT-TUNのYOU。普段、派手な装飾があったり、メンバーそれぞれのキャラクターに合わせて作られている彼らの衣装だが、この曲では揃いのストライプスーツ。彼らのスタイルの良さが強調されて、とても大人っぽく洗練された印象になっている。そんな中で披露されたこの曲は、センターステージに椅子が6つ輪になってならんでおり、上からマイクが降りてくるという斬新なセットだった。けれども、演出はいたってシンプルに、そのマイクを手にしながら歌うだけ。派手な演出やダンスの後に披露されたその曲は、会場全体を温かく柔らかく包み込むような印象だった。

ギラギラとしたパフォーマンスを繰り広げていた彼らが、優しく歌う。

『あなたのために生きていいかな』

思わず涙がこぼれそうになった。もう十分私たちのために生きてくれてるあなたたちがそう言ってくれるなんて。普通の人の、普通の生活を手放してまで、私達のために生きてくれてるあなたたちが、そう言ってくれるなんて。悔しいことも、我慢したこともたくさんあるだろうに。こちらの愛をそれ以上で返してくれてる、そう素直に実感することができたんだ。

 

そしてもう一曲。

さんざんKAT-TUN曲をやっておいて、最後の一番盛り上がるブロックは、自分達のオリジナル曲だけで固めてきたというのが、何とも彼らのこれからの攻めの姿勢を表しているように思えた。その中の、「BE CRAZY」。

元々大好きな曲なんだけど、このライブの終盤に、センターステージで力強く歌う姿に、いっそう胸を打たれた。

諦めず Want you 立ち向かえ Want you 危ない道選んで

運命を懸け 心燃やして 常識なんて蹴散らして

 

今までの彼らを何にも知らない私が言うのもなんだけど、特に2018年からの彼らの一年間は、まさにこの言葉を体現する一年間だったのではないだろうか。そう、『危ない道選んで』という言葉の通り。

今の彼らを見続けることができるのは、きっと幾度となく迷った彼らが、この道を選び続けてくれた結果だ。

今の彼らの姿は、危ない道を選び続け、必死でここまで、自分達の人生を賭けてきた証だ。

それを見せてくれてありがとう。この一年間、どれだけあなた達に私の人生を支えていただいたか、言葉で言い尽くせません。

 

SixTONESは、「Jrなのにこんなことまでやっちゃう」というのが魅力ではあるけれど、どうかそれが「Jrでもここまでできるんだからデビューさせなくてもいいだろう」という言い訳にならないようになることを祈るばかりです。

新しい時代が、彼らがさらにさらに大きく飛躍する時代になりますように。

  

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余談ですが、今年のはじめ、私の大学時代からの大切な友人が突然ストにハマり、今回一緒に行ってきました。彼女とは長いお付き合いで、仕事のことも将来のこともなんでも話せる間柄。そんな彼女と、また新たに一緒に楽しめるものができて、本当に毎日楽しい。ストに改めて感謝です。いつもありがとう。