私はなぜ「ドキドキでYEEEAAAHHH!!」が大好きなのかをひたすら語ります
Kis-My-Ft2の最新アルバム、KIS-MY-WORLD。発売されたのは今月1日だが、avexのサイトでは発売前に全曲試聴できるというありがたいサービスがあり、試聴が解禁されたその日に、私は全ての曲を聴いてみた。短い時間だったけども、それぞれの雰囲気が伝わってきて、否応なしにアルバムへの期待値が高まった。
DISC | Kis-My-Ft2 Official Website
ユニット曲は各々の個性が出ていて、そして見事にコンビごとのカラーが分かれており、とても楽しいし興味深かった。だからそれぞれに良さがあって、どれが一番いいかは決められない。そんな中、7人で歌っている曲で一番惹かれたのは、通常盤にしか収録されていない、「ドキドキでYEEEAAAHHH!!」という曲だった。
ユニット曲以外だと、ドキドキでYEAH(←文字数省略)が最高に最高に好きです。キラキラしててみんなで盛り上がれる曲なのに、どこか切なさを感じさせられるところが好き。祭りが終わる直前の花火のような、この曲が終わったら夢から醒めてしまうような、そんなちょっと痛さを感じる切なさ。
— さゆ (@mgmcnlife) June 12, 2015
ドキドキでYEAHの30秒の試聴ボタンをひたすらクリックする手が止まらない。早くフルで聴きたい。
— さゆ (@mgmcnlife) June 12, 2015
私は試聴ボタンを何度も何度もクリックし、たった30秒ほどしかない数フレーズをひたすら聴きまくった。この曲の、キラキラしているのにどこか切なさを感じさせられるところに、完全に心をわしづかみにされてしまったのだ。
ここでハッと我に返って現実に直面する。私はこの時、今回のアルバムは初回限定生産盤Aしか買わないつもりだった。けど、初回Aにはこの曲は収録されていない。
あぁ…どうしよう…ドキドキでYEAHがダントツで好きだ…。通常盤はレンタルで済まそうと思ってたのに絶対無理だこれ待てないわ…買うしかないかな……。
— さゆ (@mgmcnlife) June 12, 2015
もし、シングルのカップリング曲だったら、迷わず購入を決めていたと思うけれど、今回はアルバムだ。3000円近い値段を出してもう一枚買うのか…。と、悩んだけれど、結局通常盤も買ってしまった。そして「ドキドキでYEEEAAAHHH!!」を実際フルで聴いてみると、試聴した時よりもさらにさらに好きになった。さっき、『試聴はありがたいサービス』って書いたけども、「こうやって購買意欲を高められるのだな…ま、負けた……」という気持ちに。ただ、ちょっと高くついたけど本当に買ってよかった。
なので今回は、私はなぜこんなにこの曲が好きなのかをひたすら書きます。前提として、まだこのアルバムを手にとっていない方にも伝わるように書きたいなと思ったので、キスマイ担の皆様には説明過剰な部分もあるのですがご了承ください。加えて、私が好き勝手に書いているだけなので、私しか楽しくないかもしれません。そこはすみません。なお、以下の文章には私の勝手な解釈が多々入り込んでいます。また、歌割りは何度も聴いて多分この人だなと予想して書いているのですが、間違っていたら本当に本当にごめんなさいお許しください。
……と、先にたくさん言い訳をしてしまいましたが、そろそろ始めます(笑)
まずアルバム内での並びを確認しておくと、この曲は「KISS&PEACE」という曲の次となる。「KISS&PEACE」は、通常盤以外の全形態*1では最後の曲となるため、アルバムの締めにふさわしいゆったりとした曲調。おそらくツアーのラストに歌うことを想定されているであろう、愛と世界平和をテーマに歌っている壮大なスケールのものである。それでは歌詞を見てみましょう。
KISS & PEACE - Kis-My-Ft2 - 歌詞 : 歌ネット
歌詞だけを見ていると、ちょっとストレートすぎてくすぐったくなるところもある。けれど、これをメロディに載せているのを聴くと、意外と聴きやすくてすっと入ってくるから不思議。曲調もバラードに寄りすぎず、ある程度テンポが速いというのもまた聴きやすい一因なのだろう。これはこれでとてもいい曲だと思います。
では、通常盤で「KISS&PEACE」の直後になる、「ドキドキでYEEEAAAHHH!!」の歌詞を見てみましょう。
ドキドキでYEEEAAAHHH!! - Kis-My-Ft2 - 歌詞 : 歌ネット
…………。
皆様、どう思われたでしょうか。私は通常盤の歌詞カードで初見だったのですが、これを見た瞬間にずっこけました。何よりもまず「(アッソレ)」でずっこけました。そして、「KISS&PEACE」との落差!丁寧に一言ひとことのフレーズに意味を持たせていたのに対して、『ドキドキドキドキドキ』で一行埋めてしまう贅沢さ。歌詞カードを引きで見た時の、視覚的印象が全然違う。語弊を恐れずに言わせてもらうと、「ドキドキでYEEEAAAHHH!!」は、本当になんというか、中身がなくて頭悪そうな歌詞というか…(笑)。
あっ、待って、バカにしてるわけじゃないんです、本当にこの曲が大好きなんです、褒めてるんです(笑)。その、「KISS&PEACE」とは全く違って、一見意味とか、テーマとか、伝えたいこととかがなさそうなのが、この曲の良さなのではないかと思ったのです。
冒頭は北山から始まる。
北山:超でっかい夢 君と見たいから
ここは一つ魅せちゃいましょか
男ってやつを 君に
まず歌い出しの「超でっかい夢」というワードからしてチャラい。頭が悪そう*2。このほんの1曲前に
みんなが持ってる愛を足したら それはどこまで大きくなるんだろう
と歌っていた人と同じ人だなんて(笑)。でも、それが北山の良さでもあるなと思うんだよね。柔らかい声で愛を歌っているのも、勢いよくチャラい歌詞を歌っているのも、どっちも違和感無いし、どっちも嘘ついていない本当の北山だと感じられるのがすごいところだよね。
そしてその後、男ってやつを君に魅せたいと語る。北山は以前キスログ*3で、「そろそろLIVEがやりたい、キスマイBUSAIKU!?ばかり見ている皆さん、キスマイはかっこいいんだぞってところを見せたい」っていう主旨のことを書いていたことがあって、まさしくそういう彼の気持ちを表現している箇所ではないかなと思った。
その後藤ヶ谷のソロ、そして舞祭組4人の歌割へと続く。このあたりからもう意味がよくわからなくなってくる。
千賀:ハッタリ言っちゃって
二階堂: スタート切りゃリズムに乗っかって
宮田: キミがいなきゃ楽しくないんだって
横尾: そんなことにハッと気づいちゃって
なんで? なんで?…なんで? なんで?…
なんで? なんで?…やっぱそうじゃん!!!
愛はいつも シュッビドゥバ ドゥドゥビドゥバ
Uh YEEEAAAHHH!!
まず、何が「やっぱそうじゃん!」なのかもよくわかんないし、そのアンサーになるだろう箇所の「愛はいつもシュッビドゥバ ドゥドゥビドゥバ」って、愛は結局何なのか全然わかんない。全然処理しきれないままサビへ向かう。
ドキドキドキドキドキ 笑顔 僕から君へと届けるよ
ドキドキドキドキドキ これが ワンダ×4 ワンダフルLOVE
愛は結局何だったのかわからないままだ。でも、彼らは確かなことを提示してくれた。それは『笑顔僕から君へと届けるよ』ということ。アイドルだったら当たり前のことかもしれない、けれどこの当たり前のことを半永久的に続けるのは、本当に大変なことだ。それを承知の上で、彼らはこのシンプルなことを揺るぎなく誓ってくれたのだ。最高だ。
1番はとりあえず、「男らしいカッコイイキスマイを見せちゃうよ」ということと、「君に笑顔届けるよ」ということを伝えたいということは理解した。この辺りはなんだかキラキラしていて可愛らしい。でも、2番から少し様相が変わってくる。冒頭でいきなり、横尾千賀コンビはこう歌う。
最高峰はこの先にあるらしい
ここでの突然の攻めた歌詞。びっくりして、そして感動して、ちょっと涙が滲んでしまった。デビューから4年、ひたすら走り続け、様々な記録を打ち立て、たくさんのジャニオタ新規を獲得し、カッコ悪いことにも挑戦してバンバン知名度をあげてきたKis-My-Ft2。けれど、彼らは現状に満足せず、どこまでも最高峰を目指すのですね。ここの歌割を、泣き虫だけど強気で勝気で、自分の可能性もメンバーの可能性も沢山信じている、そんな千賀さんにくださって本当にありがとうございます。すごく嬉しいです。
そんなふうに考えると、1番ではよくわかんなかったここの歌詞の意味も少し見えてくる気がする。
千賀:どっちに行ったって
二階堂: スキップすりゃ楽しくなっちゃって
宮田: 君がいれば何でもハッピーで
横尾: あの手この手全部使っちゃって
北山?: (えっ?いいの?)
キスブサだって、テレ朝深夜枠だって、舞祭組だって、「こんなカッコ悪いことやりたくない」とか「こんな過酷なことやっちゃうの?」って思いを持つメンバーが一人でもいたら成り立たない。限界を決めずに、あの手この手全部使っちゃって、色々なことに挑戦するからこその面白さ。それが成功するか失敗するかは、あまり問題じゃないのだ。『どっちに行ったって』『君がいれば何でもハッピーで』なのだから。こうして、全体的には軽くてチャラい歌詞なのに、彼らの熱意と野心が見え隠れするような部分があるのがとても好きです。
……と、まぁ、色々と勝手な解釈を繰り広げて、長々と書いてしまいました。一見すると、歌詞も曲調もただのノリだけのように感じられる。けれど、それがまたいいんだよな。無責任なことを言うなというくらい底抜けに明るい歌詞だけど、「キスマイが歌っている」という事実を絡めると印象が変わってくる。彼らが歌うからこその良さが滲み出るように思うのだ。人生は楽しいだけじゃないってことを、自らの経験で痛いほど知っている人達。だからこそ、その無責任だと思えるほどの言葉が信じられるんだよなぁ。
そして、ここまで歌詞のことばかり書いてきてしまいましたが、もちろん音楽もとってもいい。キラキラしているのに、どこか懐かしくて、どこか切なさを感じさせられるようなサウンド。実は、私のアカウントの "mgmcnlife" というのは、去年発売のSMAPアルバム"Mr.S"に収録されている「無我夢中なLIFE」という曲からとっています。この曲も、爽やかでキラキラなのにどこか切なくて。ドキドキでYEAHを聴いた時に、同じような気持ちになったのです。
改めて歌詞を見てみると、めっちゃ「うぉううぉう」言ってるし、なんか似ているところがあるかもしれない(笑)。
この曲の『根拠なんて無い 無我夢中なLIFE』ってフレーズが大好きで。
そうそう、根拠なんてなくっていいから、
アイドルには底抜けに明るい曲を歌っていてほしい。
それが明日からも頑張れる理由になる。
キラキラしててみんなで盛り上がれるのに、祭りが終わる直前の花火のような、この曲が終わったら夢から醒めてしまうような。そんな、ちょっと痛さを感じる切なさがクセになる。この夏の個人的ヘビーローテーションソングになりそうです。
(いわゆる「多種売り」についての私の考えはこちら…)